まず一点目にジェフですが、彼は恐らく俯瞰の目と直感力を持つ天才肌ではないでしょうか。

覗き見という悪趣味はあるものの、それがかえって彼を変化に敏感な人たらしめています。

カメラマンならではの全体を見据える俯瞰の目、そしてラーズの行動から事件を嗅ぎ取るのです。

理屈っぽさこそあるものの本質はとても鋭い感性と頭の良さを兼ね備えた天才でありましょう。

そういう人だからこそカメラマンを勤めることが出来、リザを離さないのではないしょうか。

行動隊長リザ

二人目のリザは上であらかた語りましたが、チームの一員として見ると前線に切り込む行動隊長です。

看護師という職業柄人と絡む仕事が多いからですが、兎に角何事も体を動かして確証を得ます。

だから最初の内こそジェフの言葉に懐疑的であるものの、行動して確証を掴んでいくのです。

虎穴に入らずんば虎児を得ずという度胸を持っているのでジェフとはまた違う方向で頭が良いタイプでしょう。

どちらかといえば着実に努力して実績を積んでいく努力型といえます。

人を見る目があるステラ

人を見る目を持つ

そして三人目のステラは直感力や論理力よりも人を見る目に長けているのではないでしょうか。

ジェフとリザの恋を応援し結婚まで勧めているのも単なる老婆心からではありません。

二人の奥底にある本質や相性を見ながらこの二人なら似合うと判断しているのです。

また、ジェフがラーズの事件を切り出したときもいち早く興味・関心を示しています。

リザが逮捕されたときも釈放金を手際よく用意して持っていくなど裏方として貢献しているのです。

彼女の頭の良さは何よりも人を見る目に優れている所にあると推測され、実にバランスのいいチームでした。

実は曖昧な結末

曖昧性とのたたかい

さて、物語の結末ですが実は完璧ではなく曖昧な部分が一つだけあるのです。

それはラーズが犯人扱いされた事件の顛末であり、本当に彼が妻を殺したのかどうかは明示されていません。

彼が逮捕されたのも、どちらかといえばジェフの自宅へ不法侵入した末の殺人未遂であったことが理由です。

よってラーズはこの後ジェフ達への報復を決意したかもしれず、サスペンスの脅威は去っていません。

この結末を曖昧に終わらせたことも様々な解釈の余地を残しており、今日でも古びていない所以でしょう。

当時だからこそ通用したプロット

ぼくのかんがえたさいきょうの小説プロットの書き方!

とはいえ、物語のプロットそのものは現代においては通用しない要素が多いことも事実です。

まず現代では両足を怪我してもインターネットがありますから家での娯楽に不自由しません。

また、ラーズの起こした事件に関しても今やネットのSNSや掲示板などでたちどころに事件は広がります。

ジェフの覗き見に関しても今やればストーカー扱いされかねないプライベートの侵害でしょう。

まだネットも普及していない戦後間もない1950年代だからこそ通用したプロットです。

そのような部分が多くありながらも、主人公視点単独の物語を映像として成立させたことは驚嘆に値します。

だからこそ今でも尚見る人の心に爪痕を残すサスペンスの金字塔たりえているのではないでしょうか。