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『ペンギン・ハイウェイ』は2018年に公開された森見登美彦の小説が原作の長編アニメーション映画です。
少年、アオヤマ君たちとお姉さんが織りなす一夏の大冒険と、無邪気なペンギンの可愛さなど見どころ満載な本作。
実は生や死、世界の果てについてなどこの世界の真理についても深く考えさせられる作品でもあったのです。
ここではお姉さんの正体やペンギン・エネルギーなどから『ペンギン・ハイウェイ』を考察していきます。
お姉さんの正体について
『ペンギン・ハイウェイ』で謎に包まれたキャラクターとして登場したお姉さん。
声優キャストである蒼井優もそのイメージにぴったりのキャスティングでした。
その姉さんの正体は一体何だったのでしょうか?
世界を修復する者
物語の終盤でお姉さんも「海」が発するペンギン・エネルギーで活動をしている存在であることが明らかになりました。
またお姉さんが指揮をとり、ペンギンが攻撃することで海はこの世界からなくなりアオヤマ君たちにはいつもの日常に戻っていきます。
よってお姉さんは「海」を打ち消し、世界を修復する者であったと考えられるでしょう。
世界の破壊者となる可能性も
世界の修復のためのペンギンと同時に、そのペンギンを食らうジャバウォックもお姉さんは作り出していました。
したがって、ジャバウォックを意図的に生み出していけば、世界は海とジャバウォックにより破壊尽くされてしまう可能性もあります。
世界の破壊者ともなりえてしまう、ある種人類の存亡のカギを握る存在がお姉さんであるともいえるでしょう。
物語のカギを握る「海」という存在
物語の中で大きな存在感を放っていたのが「海」という存在です。この海についても考察していきましょう。
時間、物理法則を捻じ曲げるもの
海は時間、物理法則までも捻じ曲げるものとして存在していました。
プロジェクト・アマゾンの結果、自然の川がどこにも流れ出ておらず円を描いていることもその影響とみられます。
また、海が触れたものは植物に覆われ、少し朽ちているような描写がありました。
これは海が時間さえも捻じ曲げており、触れた箇所がかなりの時間が経過してしまうと考察できます。
すべてを飲み込むブラックホール
物語の序盤に主人公であるアオヤマ君とハマモトさんが相対性理論について会話をするシーンがありました。
ブラックホールの概念は、その相対性理論をもとにして説明をされています。
したがって海はブラックホールと同様、空間を捻じ曲げる能力を持っているといえるでしょう。