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『交渉人真下正義』は踊る大捜査線のスピンオフ作品で主役はユースケ・サンタマリア演じる真下正義です。
2005年に『THE ODORU LEGEND CONTINUES』として公開された映画で本広克行が監督を務めました。
特典映像も入ったDVDも発売されています。
本編の中では犯人は謎のままという終わり方の本作。
この犯人の正体や本作には未登場の灰島弁護士との関係性などシリーズと通して徹底考察してみましょう。
ラストでの爆発やクモを使ったトラップの意味にも迫っていきます。
犯人の正体を徹底考察
犯人は複数人で黒幕に操られていることに気づいていない『相互には無関係』な人間の集まりではないでしょうか。
これはTHE MOVIEとMOVIE2とも共通した視点です。
各々の実行犯は短絡的な犯行を実行するだけですが、黒幕は壮大な計画に膨大な時間とお金をかけています。
その黒幕の狙いは日本の正義を崩壊させることだと推察できるのです。
その理由をひとつずつ解説していきましょう。
死亡していた容疑者の声紋データとは
声紋照合は指紋と同じで個人を特定する精度の高い方法ですし、記録された声紋を改ざんするのは不可能だと言われています。
この声は真下と話した本人のもので間違いないとすればこんな仮説はどうでしょうか。
犯人は『いつか役立つ』と考え地下鉄に詳しくクモに関係していた羽田に目を付けます。
信号を受信したら作動するトラップを仕掛けさせ、そのシステムごと手に入れました。
そしてわざと警察にいたずら電話をかけた上で羽田裕一を買収してその犯行を背負わせます。
後は事故を装い羽田を抹殺するだけです。
羽田自身は犯人の目的を知らないまま実行犯の主要人物だと思い込んでいたことでしょう。
犯人は死亡した人物という設定もこれなら説明がつきます。
死亡データが改善された可能性はあるのか
データを形跡も残さず改ざんするのは不可能です。ましてや警察内部のデータですから間違いはないといえます。
だからこそ真下たち交渉準備室のスタッフが混乱したのです。
そんな中で幽霊なら遠慮することは無いと言い切った『線引屋』熊沢の発言はフッと肩の力を抜いてくれました。
データの信憑性を理解しているスタッフはまさに茫然自失という感じでしたね。
単独犯かグループ犯か
真下と話をしていた犯人は複数人だと匂わせるシーンもありましたが基本は単独犯で進行していきます。
冒頭と最後にしか登場しない柳葉敏郎扮する室井管理官はどう考えていたのかも気になるところです。
単独犯だとしたらどんな人物なのでしょうか。そしてグループ犯だとした場合、何を狙っているのか考えてみましょう。
単独犯と仮定した場合の犯人像
単独でここまでの仕掛けができ、冷静にそれを楽しむほどの人物となると地下鉄オタクで天才ハッカーといえます。