しかし水野美紀が演じた真下の恋人雪乃を狙う理由が曖昧ですし、真下をターゲットにした理由も説明できません。
計画と準備は単独犯だと推察できますが実行は別の人物がいるのではないでしょうか。
そうでないと犯行目的がわかりませんし途中でイラついた声に変わるのも意味がなくなってしまいます。
敢えて説明するなら真下の熱烈なストーカーで真下をやり込めるためなら何でもするほどの偏執狂でしょうか。
グループ犯の可能性とその狙いを深読み
本作はカラスと黒い車両が効果的に使われていました。
東京でもよく見かけるカラスは『どこにでもいる』という犯人の象徴です。
そしてレインボーブリッジ事件同様、ネットで知り合った直接関係のない人間を集めたのだと示唆しています。
しかもそうやって集められたのは『ただの駒』で、黒幕は別に存在するのです。
黒幕の狙いは『警視庁の崩壊』だとしたらどうでしょうか。
資金も潤沢にあり急いで結果を求めていない究極の愉快犯。それが黒幕です。
それぞれの実行犯は自分の妄想を実現してもらっただけでその壮大な計画までは知らされていません。
『容疑者室井慎次』で登場する灰島弁護士も自分では気づかないうちに駒にされているのです。
灰島弁護士との関係性を徹底考察
本作には出演していない灰島弁護士が共犯だという意見がネット上で話題となりました。
これは『容疑者室井慎次』が公開された直後から出ているのですが、それにはわかりやすい理由があります。
灰島弁護士が関係しているといわれる理由
灰島が共犯者であるといわれる理由は灰島が持っている試験車両『クモE4-600』のキーホルダーです。
試験車両のキーホルダーが販売されていたかどうかは疑問ですが、関係者への記念品として配られた可能性はあるでしょう。
灰島も実は地下鉄オタクなのかもしれませんね。
映画『容疑者室井慎次』の中で灰島のゲーム機にこのキーホルダーをつけさせたのは制作側の意図です。
このシリーズの関連性を示唆しつつ灰島共犯を匂わせる仕掛けということになります。
灰島弁護士が共犯する可能性は
共犯者である可能性は限りなく低いと考えられます。
その理由は灰島にとって真下を追い込むことや室井を消すことに何のメリットも無いからです。
灰島の行動の基本は金銭ですからそこに社会的思想などはありません。
犯人像を深読みすると浮かぶ人物とは
犯人は警察を翻弄することを楽しんでさえいます。そして日本初の交渉人である真下を狙い撃ちしているのです。
犯人にとって真下を警察から追いだすことにどんな利点があるのでしょうか。
そこにスポットを当てると犯人の狙いが絞れてきます。
レインボーブリッジ封鎖事件との関連は
青島刑事がレインボーブリッジ事件の後で献血を呼び掛ける報道がありましたがそれとは別に真下もテレビに映っています。
その映像を何度も観ているが黒幕でしょう。
おそらくはそれまで真下の存在は知らなかったのです。しかしその放送を観て真下をターゲットにしたと考えられます。