登校できるようになったジョンは、所属するクラスの担任教師から夫が亡くなったことを告白されます。
さらに彼が使うロッカーに「君は助かりママは死ぬ」と付箋が貼られているシーンがあります。
子供の彼にとって周りから奇怪な目で見られるのは耐えられなかったのでしょう。
タイトル【Breakthrough】の意味とは?
タイトルに使われている『Breakthrough』は、翻訳すると妨害や難関に対して突破や打開、解明の意味合いがあります。
回復困難な状態にあったジョンが祈りや神の力によって息を吹き返して突破したという意味合いで、タイトルがつけられたと想像できます。
映画で訴えているものは?
宗教色の強い実話ベースの映画『Breakthrough』では視聴者たちに何を訴えようとしているのでしょうか。考えられる要素は2点あります。
1.困難は皆と一緒なら打開できる
前述した通り、『Breakthrough』はキリスト教映画です。
救急医療チームでもお手上げだったジョンの容体はジョイスの祈りで回復し、意識不明な状態からは彼女1人が彼の目覚めを祈り続けます。
最終的には彼と関わりの薄い人たちも祈りを捧げ、ついには目を覚ますといった流れになります。
ジョイス1人だけの祈りでは彼の意識は戻らず、大勢の力を借りて意識が戻ったとも受け取れます。
さらにはジョンの病室に居続けることが多くなったジョイスは、家で飼っている犬の世話や家事に時間が使えなくなりました。
ジョイスが所属する読書クラブの人々は、彼女の代わりに犬の世話や家事を手伝った描写もありますし、テーマの1つと考えられます。
2.愛
テーマの1つとして挙げられるのは、物語最後でもジョイスが話していた『愛』でしょう。
物語開始から最後まで、ジョイスはジョンに対して愛情を注ぎ続けておりました。
血の繋がりは関係なく、まるで本当の息子のように親身になって接している姿が見られます。
反抗期にありがちな息子のそっけない行動にも、彼女は挫けず接し続けます。
そして事故が起きた後も自身の体を顧みず看病に付きっきりです。
最後には「神の愛の力は全てのことを可能にする唯一の力」と話すシーンもありましたので、テーマの1つと考えられます。
まとめ
『必死に祈り続ければ願いは叶う』とメッセージを込めた作品のように感じるキリスト教映画『Breakthrough』。
宗教色の強さが目立ちますが、息子に対する母の愛を描いた映画でもあります。
キリスト教を信仰していない方であっても、奇跡体験を再現VTRで流すテレビ番組が好きな方には楽しめる作品です。
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