自身の墓から懐かしの我が家に戻ってきたものの、そこで暮らす新たな住人を追い出すためにポルターガイスト現象を実行。
住人を脅かしからかう目的も込めて、ビルはジャネットに取り憑いていたのです。
しかし、ビルの口から語られたことがすべてではありませんでした。
霊であるビルもまた、ジャネットの中に囚われた被害者でもあったのです。
悪魔ヴァラクの存在
ビルをジャネットの中に留めていたのは悪魔ヴァラクです。
悪魔はビルの交霊と共に現れ、彼の妬みや憎しみを糧にジャネットに取り憑いたのでしょう。
ヴァラクの目的はジャネットを乗っ取ると共に、超常現象研究家のエド・ウォーレンの命を奪うことでした。
ロレインはビルの霊に悪魔の存在を教えられたことで、ジャネットの中に潜んでいた悪魔の存在に気づけたのです。
ペギーが自作自演で歯型を付けた意図
悪魔祓いのホラー映画ながら、ホジソン家やウォーレン夫妻の欲求や葛藤が描かれているのも作品の魅力です。
作中では、ポルターガイスト現象以外で霊による被害を演出するペギー・ホジソンのキャラクターに目が行きます。
霊によって悩まされている彼女が自分自身に歯型を付けたことには、どんな背景があったのでしょうか。
離婚による困窮
ホジソン家は母と4人の子ども達の5人暮らしです。
離婚をしているだけでも生活の苦労が伺えますが、元夫は養育費も入れずに音信不通。
子どものビスケットを買うお金すら苦労するほど家計は火の車でした。
ポルターガイストだけでも家庭に大きなダメージを与える中での自傷行為には、この家系を支えるきっかけを作る理由があったのです。
すぐにでも手に入れたい支援金
ポルターガイスト減少などの霊による被害が国や教会に認められれば、その家庭には支援金が入ります。
家賃も払えないほど生活に苦しんでいたペギーは、霊を認めない教会などに業を煮やしたのでしょう。
家の中の被害だけでは証拠が足りないと考えた彼女は、娘の体についた歯型を真似て自分自身にも歯型を付けたのです。
家族に被害が及ぶことを明確にすることで、支援金をいち早く認めてもらおうとしたと考えられます。
事実は映画よりも奇なり
映画の舞台となったエンフィールドのポルターガイストはの長さ史上最長と言われています。
時期は1977年8月からの2年2か月(1979年9月まで)としている文献もあるが、さらに、1980年に再発したとしている資料もある。史上最長のポルターガイストとも見なされてもいる。
引用:Wikipedia
映画ではウォーレン夫妻の調査から解決までをスピーディに進行。
1つの映像作品として、悪魔退治まで完了するすっきりとまとまった作品になっていました。
悪魔が去ったその後は
ロレインが悪魔を払った後、ホジソン家には平和が戻ってきました。