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「ハウルの動く城」は興行収入が「千と千尋の神隠し」に次ぐ人気作品となったジブリ映画です。
海外で刊行された児童向けのファンタジー本が原作となっており、宮崎駿監督は自身の中で「一番トゲのように残っている作品」と後に語っています。
映画が公開され高い話題性で注目された「ハウルの動く城」。
ですが、ソフィーにかけられた魔女の呪いが解けた理由など具体的に説明されていない部分が多く、一度観ただけではなかなか理解しにくい映画ともいえます。
そこで今回は「ハウルの動く城」をさらに楽しむための原作小説とは違う映画のこだわりやソフィーの魔女の呪いが解けた理由を徹底解説していきます。
映画「ハウルの動く城」の原作小説
映画「ハウルの動く城」はイギリス人作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズが書いた「魔法使いハウルと火の悪魔」が原作となっています。
宮崎駿監督は新刊の児童文学を定期的にチェックしていたのですが、その中で目に留まった作品がこの「魔法使いハウルと火の悪魔」でした。
原作作家本人がジブリ映画ファンだったこともあり「ハウルのキャラクターを変えないでほしい」という要望だけを条件に映画制作が実現されることになりました。
原作小説と映画の違い
「ハウルの動く城」は小説「魔法使いハウルと火の悪魔」に基づいているとはいえ、原作小説との違いが多くある作品です。
「ハウルの動く城」の前半と後半
映画「ハウルの動く城」では前半は概ね原作小説と同じストーリーが展開されています。
しかし後半は小説には描かれていない戦争シーンが設定されるなどのオリジナル要素が含まれています。
ソフィーの髪の色
小説の中でソフィーの髪の色は「あかがね色」となっており、映画「ハウルの動く城」のソフィーの髪の色とは違うようです。
あかがね色は「銅色」と表記されるので赤みのあるブラウンのようなイメージではないでしょうか。
ソフィーも魔法が使える?
映画の中では具体的に説明されていませんが、小説のソフィーは「命を吹き込む魔法」を使うことができるようです。
この事実はハウルとカルシファーの契約が解けた時に解明します。
消えてしまうはずだったカルシファーはソフィーの「命を吹き込む魔法」によって生き続けることができるのです。
またカブもソフィーのキスによって呪いが解かれ元の姿に戻ることができました。
荒れ地の魔女には黒幕がいる
映画ではサリマンの魔法で本来の年齢の姿に戻されてしまう荒れ地の魔女ですが、小説の中では彼女の背後に黒幕がついている設定となっています。
映画には登場しませんが、その黒幕はアンゴリアン先生という悪魔でハウルの本当の敵として小説に描かれています。
ハウルの弟子マルクルの設定
マルクルは原作小説でもハウルの弟子として登場していますが、映画と違う点がいくつかあります。
その中でも一番大きな違いは名前が違うということです。
マルクルの原作小説での名前は「マイケル・フィッシャー」です。