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『九月の恋と出会うまで』は2019年に公開され、タイムパラドックスの恋愛が話題となりました。
主演の高橋一生と川口春奈の演技にも注目が集まり、彼らの独特の世界観が観る者を温かな気持ちにさせたのです。
タイムパラドックスという複雑な題材を、簡潔に映画化しており「死」と「愛」を見事に調和させた作品といえるのではないでしょうか。
シラノが平野を尾行させた意味や、その理由を語らなかったの意図を考察していきましょう。
またマンションのエアコンの穴から声をかけた真意は何だったのでしょう。
平野を尾行させた意味
シラノはエアコンの穴から声だけで、詩織に指示を出しています。
なぜ平野を尾行をしろといったのでしょう。
志織が殺されるのを阻止するため
大きな目的は詩織を強盗から守る為です。
部屋に居ることで詩織は強盗に襲われ死んでしまうので、強盗の入る時間に外出しているように仕向けたのでしょう。
平野もシラノの行動について下記のように考察してます。
もしかしたらシラノは、北村さんにただ部屋にいて欲しくなかったのではないでしょうか
もし部屋に居たら強盗に殺されると分かってて
引用:九月の恋と出会うまで/配給会社:ワーナー・ブラザース映画
平野は未来のシラノですが、おそらく心情などは少し違っているはずです。
なので上記のセリフは確かな答えではなく、あくまでも平野の予想ということになります。
他の人ではなく平野を尾行させた理由
シラノは自分自身である平野を尾行させていますが、これは自分の行動パターンを知っていたからこその尾行です。
もしも他の人を尾行させていたら、強盗が入る前に詩織は部屋に戻ってしまう可能性があるのです。
自分は遅くまで戻らないという確信があったから「平野」を尾行して欲しい、と頼んだのでしょう。
深く考察すると「平野」を尾行という行動は、シラノ=平野であるという伏線になっています。
自分を知って欲しいという気持ち
平野を尾行させたシラノは、詩織と付き合っていない状態の平野ということになります。
公園で一目惚れをし、いわば片思いの状態のまま詩織が殺されているのです。
未来で殺された詩織は、平野のことを何も知らなかったのではないでしょうか。
だからこそ、シラノは自分自身である平野を尾行させることで少しでも自分を知って欲しいという気持ちもあったのかもしれません。
自分の後悔を救って欲しい
どうか僕を助けて下さい
引用:九月の恋と出会うまで/配給会社:ワーナー・ブラザース映画
尾行を頼む際にシラノは上記のことを口にしています。