終わりに
虐待やネグレクトが表在化する中で、「毒親」という言葉が浸透してきました。
毒親とは虐待や暴力を振るう親の他にも、「産まなきゃ良かった」や「あんたなんかいらない」などの言葉を子どもに聞かせること、聞かせてしまうことのある親も含みます。
伊東は典型的な毒親育ちで、心の満たされないまま大人になり、承認欲求が強く出てしまった人物です。
平成の終わる時代にこの作品が公開されたのは、コメディ作品でありながらも、これからの時代に対する「親のあり方への警鐘」と、ネット社会が当たり前となった時代への「絆の重要性」を訴えているともいえるでしょう。