「父の贈り物」の中での蝶は佐藤二郎演じる父の想いです。
ひとりぼっちになってしまった娘に笑顔になって欲しい、という父の想い(蝶)がロボットにクレヨンを持たせたのでしょう。
ロボットは、幼い頃に笑顔を向けていた少女の姿を記憶しています。
どうしたら笑顔を向けてくれるのか、思いついたのがきっとクレヨンの落書きだったのではないでしょうか。
ロボットは母であり父となったのです。
笑顔を取り戻せた娘を感じて、蝶は飛び立っていきました。
「故郷へ」では父親への想い
「故郷へ」での蝶は娘から父への想いではないかと感じます。
これまでは死んだ人の想いが表現されていましたが、ここでは残された人の想いが蝶になった気がするのです。
父の死の知らせを受けた時、少女の手に青い蝶がとまります。
おそらく、蝶は父親の魂を導く存在だったのではないでしょうか。
戦地から戻ってきて欲しいという娘の願いが、蝶の存在となって父の魂を家まで送り届けてくれたのでしょう。
青い蝶の正体は「願い」
本作に出てくる青い蝶は、人々の願いを聞き入れてくれる存在です。
この青い蝶がなぜ生まれたのか、元々存在していたのかは描かれていませんでした。
ディーン・フジオカが演じるタカヤの想いが蝶となり、曲に乗って人々に奇跡を起こさせているようです。
タカヤとアイカは、世界中に感動を届けたいという願いを込めて曲を作っていたので、蝶はタカヤの化身だったとも捉えることが出来るでしょう。
なぜ奇跡は起こったのでしょうか
奇跡が起こる前にはピアノの音がなり青い蝶が現れます。
奇跡は曲と蝶が起こしているのです。
最後に願いを託すことが出来る
死にゆく人の想い、死にゆく人への想いはとても強いものです。
例え「死」が不幸なものに見えても、大切な願いが相手の心に届けば幸せな人生だったといえるでしょう。
残された人々に奇跡が次々と起こっていきますが、それは人の想いゆえに起こった奇跡ではないでしょうか。
幸せになって欲しい、笑顔を取り戻してほしい、見守っていることを知って欲しい…。
大切な人を愛する気持ちが奇跡を引き寄せたといえます。
残された人は想いを受け取ることが出来る
また、残された人々もしっかりと愛情を感じていたからこそ奇跡を受けることが出来たのでしょう。
想いは一方通行では届きません。
お互いが想いあっていたから、幸せになる奇跡が起きたといえます。
空港で演奏した理由
プロであるアイカはなぜ突然空港で演奏を始めたのでしょう。