一国の指導者はたくさんいますが、歴史にまで名を残すほどの影響力を持つ人間はなかなか出ない。
昔であれば政治家であれば、歴史を変え人類全体を動かす力を持つこともできました。
現代に近くなると、経営者も昔の政治家に近い程の力を持ち始めました。それでも歴史に残る人間は限りなく少ない。
しかし、そうした人物でないと彼らの目的を達成するのは難しく宇宙人だと気が付かれたらやられてしまう。
もしかしたら、映画に登場していないだけでそうしてヴリル族に入れ替わられてしまった人はたくさんいたのかもしれません。
オビ達の未来
月面を捨て火星を目指すオビ達。彼らにはどんな未来が待ち受けているのでしょうか。
新天地を作り出す未来
映画のラスト、火星にはソ連がすでに基地を作っていたことが示唆されていました。人類はとうに火星にいたのです。
そこにいる人間達と手を取り合うことができれば、オビ達の次世代の人々が生き残ることは充分可能でしょう。
オビ達は持ち帰った「ヴリル・ヤー」も使えば、火星を地球のような環境にすることも不可能ではありません。
そして、長い時間が過ぎた後に生き残った人類が今度は地球を復興させることも可能かもしれません。
火星が第二の地球となって、そこを足掛かりに人類がかっての文明を取り戻す未来があることは大いにあり得ます。
もう一つの可能性
一方で、人類同士が出会えば当然そこには争いが生まれます。
まして、「ヴリル・ヤー」という強大なエネルギーがあればそれをめぐって争いが起こることは簡単に想像できます。
前作のラストで、ナチスドイツ撃退に一つにまとまった人類がエネルギーをめぐって同士討ちで滅びかけたように。
争いを避けるとするなら、オビ達が火星を去るのが一番でしょうが移住できる星が簡単に見つかる可能性は低い。
人類の行く末は厳しいものとなりそうです。
本作を見た後は前作も
本作は地球内部を旅する冒険色の強い娯楽作品です。
前作はギャグ要素も含めながら主人公・レテーナが変わっていく過程を描いていました。
また、舞台が現代社会であるためそこに現れたナチスという時代のギャップを楽しむこともできます。
本作もギャグ色やユーモアが前作より強められていますが、二作通してレテーナという一人の女性の生き様を見ることができる作品でもあります。
軽く見られるコメディーやブラックユーモアが好きな方。レテーナ役のユリア・ディーツェの美しさに魅了された方。