流れた噂は「人形に大きくなって欲しいと願いを込めると大きくなる」という内容が考えられます。
人形を友達としている子供たちは、人形を持たずに話せるぐらいに大きくなって欲しいと願っているのかもしれません。
最後に登場した少女も同様の考えを持ち、「大きくなれ」と唱えているのでしょう。
人形が大きくなる理由
ホラー映画『恐怖人形』の特徴は、人形がどんどん大きくなることです。
なぜ人形は大きくなってしまうのでしょうか。
理由は物語中でも明かされたように、恨みが蓄えられて大きくなってしまったのだと考えられます。
殺人を実行した大きな人形の正体はヨシコの父でしたが、それまで目にした人形は何らかの意志を持って動いていたのではないでしょうか。
参加者全員の家の前や撮影写真の中に混ざるように配置、研究者による拷問を受けて涙のような液体を流す。
人形の配置は手間を掛ければ人の手で配置は可能です。
しかし、撮影写真の中に混じって気付かれずにSNS投稿、人形から液体が流れるのは人の手で行うには限界があるでしょう。
これらの理由から、最後の大きさになるまでは恨みが蓄えられて大きくなったと想像できます。
写真が展覧会で受賞した意味
物語最後に学生フォトコンテストに由梨が出した写真が受賞した描写がありました。
受賞した描写には、どのような意味があったのでしょうか。考えられる要素は2点です。
幼馴染との関係が発展した
物語最初の由梨と真人は、幼馴染でありながら友達以上恋人未満の関係にありました。
そして受賞作品の展覧会に出された撮影者コメントには、2人が交際していると思わせるような文章が書かれています。
いつ付き合ってもおかしくない2人に何も進展が無いのは、視聴者を苛立たせてしまうと考えて採用した描写なのかもしれません。
由梨にとって真人はヒカリ
キャンプ場での惨劇で由梨は真人に何度も助けられていました。
いつ死んでもおかしくない状況下で、真人の存在が生存につながるヒカリのように見えていたのかもしれません。
受賞させた理由としては、彼女にとっての真人は太陽のような存在になったことを意識させるための描写だと考えられます。
まとめ
大きくなった日本人形に殺される人たちを描く『恐怖人形』。
大きくなる人形の圧迫感や不気味さは感じますが、人形による殺人や行動はどこかシュールさを感じてしまいます。
少し変わったホラー映画を見てみたいと考えている方に、一度見て欲しい作品です。