ドワイトに奪われるくらいなら、ムカデ人間にして彼の手の届かない場所に置いておきたいとビルは考えました。
ビルという男は器の小さい人間なので、このような行動に出たと考えられます。
州知事がムカデ人間を認めた要因
ムカデ人間に反対したヒューズ州知事は、なぜ考えを変えてこれを認めたのでしょうか。
効果があると感じた
州知事が考えを変えた一番の理由は、ムカデ人間が犯罪の抑制に効果があると感じたからです。
何百人の人間が繋がったムカデ人間の姿は強烈でした。
凶暴な囚人たちは為す術もなく、人間としてこれ以上ないほどの屈辱を与えられています。
社会に戻ったとしても、文字通り汚物を見るような目で見られる人生を送るしかありません。
だからといって、再び罪を犯しムカデ人間になることも絶対に避けたいことです。
州知事にとってムカデ人間は、言葉だけの綺麗事より実際に効果のある政策だと感じるのに十分なインパクトを持っていました。
犯罪が凶悪化した世界
州知事がこのような結論に至った背景には、本作の世界が現在より犯罪が凶悪化した世界であることが考えられます。
そうでなければ、ビルのような男が所長を務めているのは不自然と考えざるをえません。
ビルが所長になれたのも、前任の所長が囚人に殺されてしまったからと推測できます。
この時他に適当な人物がいなかったのでビルが所長に選ばれたのでしょう。
前任者のことがあったとすれば、ビルが囚人に怯えて悪夢を見る理由もわかります。
このように凶悪な犯罪が後を絶たないので、州知事はムカデ人間のような方法を認めざるをえなかったのでしょう。
悪夢を観たい方は前作も
ムカデ人間はシリーズ物ですが、それぞれの作品は独立した世界観となっています。
ムカデ人間
狂気の欲望を抱いた博士が、偶然出会った女性たちを肛門と口を繋げてムカデ人間にするストーリーです。
その博士を演じたのがビル・ボスを演じたディーター・ラーザーでした。
暴虐武人なビルとは違い、科学者というイメージの違う役を演じており俳優としての見事な演技力を発揮しています。
本作には「ムカデ人間3」にも出演した北村昭博もムカデ人間にされるカツロー役で登場していました。
ムカデ人間2
第2作「ムカデ人間2」は2011年に公開されました。
モノクロ映画として製作され、ドワイトを演じたローレンス・R・ハーヴィーが出演しています。
モノクロならではの雰囲気が恐怖感を演出しており、人間のおぞましさを感じさせる作品となっていました。
普通のホラー映画に物足りなさを感じたら、このシリーズに触れてみてはいかがでしょうか。