トリトの心の中にはスピーチを絶対に成功させたい思いがあると考えられます。
スピーチが成功すれば仲間のトリトを見る目も変わることでしょう。
気弱なトリトですが、だからといってそのままでいいとは考えていません。
しかし望みをかけて手を組んだカガチもまた問題を抱えた男でした。
そのためこの時点ではトリトの願いは叶わず、後に街を襲う事件を通して自分の弱さに向き合っていくことになります。
問題を抱えたキャラクターたち
トリトとカガチ以外のキャラクターたちもそれぞれに問題を抱えていました。それはどういったものだったのでしょうか。
リサの走ることへの思い
陸上選手だったリサですが怪我で競技から離れていました。しかし心の中では、走ることへの思いを捨てられずにいます。
これが彼女が抱える問題です。
ポケモンがいる世界の中で、ストーリーが進んでいくまでポケモンと関わりを持たなかったリサはかなり特殊な存在ですね。
彼女の環境はこの世界にもポケモンと無縁に生きている人々がいることを表し、世界観の幅を広げていました。
だからこそイーブイとの出会いを通して走ることへの情熱を取り戻すことにドラマが生まれ、それがリサの物語となったのです。
ヒスイの過去への後悔
ポケモン嫌いで知られるヒスイは、過去に対して後悔を持つキャラクターでした。
その後悔とそこから生まれる恐怖が彼女の抱える問題です。
嫌いと言い張るポケモンに懐かれる姿は、どこか無理をして振る舞っているようでした。
後に語られた彼女の過去から、仲良くなったポケモンを失うことを恐れていたことが明らかになります。
その葛藤を乗り越え、ポケモンとの信頼を取り戻していくことがヒスイの物語でした。
ラルゴの抱える秘密
ラルゴは誰にもいえない秘密を抱えていました。
それは本作のキーキャラクターである伝説のポケモン・ゼラオラについてです。
それを秘密にし続けなければならないのが彼女の問題ですが、秘密は明かされ彼女はそれに向き合うことになりました。
ラルゴがゼラオラのいる山に忍び込んでいた理由
ラルゴがゼラオラのいる山に忍び込んでいたのはゼラオラを守るためです。
ゼラオラはラルゴにとって命を救ってくれた恩人でした。
人間を憎むゼラオラが心を許してくれたため、どうしても守りたい存在だったのです。
一方で守り続けてその後どうしたかったのかは明確になっていません。