そして劇中であまり使用されていない赤色は危険なものを意味しています。
モーフィアスが差し出した薬で「赤」を選んだは、危険な現実へと足を踏み入れNEOとして生きていくことになるのです。
劇中の「赤」に注目して観ると、そこに危険があることが一目瞭然という訳です。
フォバークラフトのプレート
モーフィアスが船長を務めるフォバークラフトは「MARK3 No.11」の文字が見て取れます。
これは聖書の「マルコ3章11節」をメタファーしているといわれています。
マルコ3章11節の内容は、病気を治すイエスに触れようと多くの人がイエスの船に押し寄せます。
しかし、悪霊に取りつかれた人もイエスを見ると「あなたは神の子です」とひれ伏したという場面です。
イエス(救世主)の乗る船としてのメタファーとなっています。
名前に隠されたメタファー
ネオを主軸とし、キリスト教的なメタファーが多いマトリックスですが、登場人物の名前もそれぞれに深い意味を含んでいます。
ネオの名前は唯一を示すもの
ネオのファイルフォルダに書かれたのは「ONE」という文字です。
このONEには、唯一のもの、選ばれたもの、そのものなどの意味があります。
日本語訳では「救世主」と訳されています。
確かにイエスのことをTHE ONEと表記しますが、マトリックス内のONEは救世主と直訳せしない方がいいでしょう。
劇中では、様々な意味を含んだ言葉としてとらえた方が面白さが増していくはずです。
そしてこのONEは、並び替えるとNEOとなりネオは「ONE」になることをすでにメタファーされていたのです。
トーマスは12使徒
ネオの元々の名前であるトーマスは、12使徒のひとりであるトマスを指しています。
トマスは疑いをもち慎重で、福音書では他とズレている人物として描かれています。「疑い深く不信のトマス」の名で有名です。
劇中のトーマスも他とズレている存在として、描かれています。
トリニティは三位一体
ヒロインであるトリニティですが、この名前は「三位一体」という意味を持っています。
三位一体の三位とは下記の存在をさし、キリスト教に必要不可欠な要素です。
- 神
- イエス・キリスト
- 人と神、人とイエス・キリストをつなぐ精霊
モーフィアスは神の名
モーフィアスはザイオンで異端児として扱われていますが、実は名前にも異端児ぶりがメタファーされています。
モーフィアスは、ギリシャ神話のモルフェウス(眠り・夢を司る神)が由来となっています。