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2017年公開の「ひるなかの流星」は、三角関係という少女マンガの王道をゆく青春ラブストーリーです。
しかし本作品は、大人でも恋愛や人間関係について学ばされる内容になっていました。
なぜすずめは馬村を選んだのか、そして「がんばれ」が示すものとは一体何でしょう。
一見ポップな青春恋愛映画ですが、改めて秘められた奥深さについて徹底考察していきたいと思います。
すずめが馬村を選んだ理由
すずめは、馬村と獅子尾との三角関係に悩みながらも最後には馬村を選びます。
なぜ彼女は馬村を選んだのか、彼女の視点から考察していきます。
すずめが違うと感じた瞬間
すずめが馬村を選んだのは、単純に素直な気持ちからだといえるでしょう。
そこに恋のかけひきはありません。
獅子尾に振られて以来、すずめは獅子尾と向き合っておらず思い出だけが彼女の心を引き留めています。
しかし、事故がきっかけで久々に再会した時すずめは何かが違うということに気が付いたのです。
おそらくこの時点ですずめの気持ちは、馬村に固まったのでしょう。
離れていた時間がすずめを冷静にさせ、素直な心が見えてきたのかもしれません。
恋愛の正しい選択とは、素直な気持ちに正直になることで成されるものではないでしょうか。
自分の思いを正々堂々と伝えた馬村
すずめが馬村を選んだのは、彼が思いをちゃんと伝えたからでもあります。
しかも2回も告白しており、初の告白が失敗した後にもあきらめていません。
好きだ
引用:ひるなかの流星/配給会社:東宝
馬村のストレートな発言は、すずめの胸にしっかり届いていたのです。
硬派な男だっただけに、その正々堂々とした告白は輝いて見えます。
馬村の真摯な言葉に、すずめも自分の気持ちのありのままを伝えています。
舞台から降りた獅子尾
確かにすずめと獅子尾は両想いでした。
しかし、獅子尾はその気持ちをすずめにきちんと伝えていません。
そこにこそ馬村と獅子尾の勝負を分けたカギがあるといえます。
彼は馬村と同じ勝負の舞台にさえ立たなかったのです。
教師と生徒の恋愛という許されぬ関係にブレーキを掛け、すずめを遠ざけてしまいます。
感情より世間体を優先したともいえるでしょう。
大人になるほど、様々な制限が付きまとってくるものです。