出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07N42M45J/?tag=cinema-notes-22
今や現代社会でなくてはならないアイテムの一つがスマホといえます。
ネット検索でさまざまな情報がいつでもすぐに得られる便利さだけでなく、SNSを通して友人と常に繋がっていたり新しい友だちを作ったりと場合によっては心の支えにもなっています。
しかしその一方でスマホによるトラブルが後を絶たない現実もあります。
今回は危険な現代の命綱ともいえるスマホがテーマとなったミステリー映画「スマホを落としただけなのに」について徹底考察していきます。
スマホをタクシーに置き忘れただけの小さな出来事からどのような戦慄なストーリー展開が待ち受けているのでしょうか。
原作小説「スマホを落としただけなのに」
映画「スマホを落としただけなのに」は志駕晃の同タイトル小説「スマホを落としただけなのに」が原作となっています。
2016年に「このミステリーがすごい!」大賞の最終候補に選ばれた小説は、スマホをタクシーに忘れるという小さな出来事をきっかけに不可解な事件に巻き込まれていくストーリー展開が話題となりました。
また小説「スマホを落としただけなのに」に続編として「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」が発刊されています。
原作小説と映画の違い
映画は同タイトルの小説「スマホを落としただけなのに」が原作となりましたが、原作小説と映画にはどのような違いがあるのでしょうか。
ストーリーの進み方
小説では映画と違い3通りの立場からストーリーが構成されています。
- A … スマホを拾い稲葉麻美を狙う男
- B … 主人公・稲葉麻美
- C … 刑事・毒島徹
原作小説では映画より細かい事柄や人間心理が描写されています。映画を観た後に小説を読むと「なるほど」と思う部分がたくさんあり二度楽しむことができます。
主人公・稲葉麻美の過去
小説と映画では稲葉麻美が隠していた過去の設定内容が異なります。
小説では「映像のネット流出」や「うつ病」のような現代社会から生まれたトラブルや問題が主人公の背景として設定されています。
刑事の役柄
ストーリーには二人の刑事が登場します。
小説ではネット犯罪に関する知識のある年輩警部補の毒島徹が中心となって捜査を進め、若い加賀谷学が毒島のサポート役として描かれています。
しかし映画では若手の加賀谷がネットに関する知識を豊富に持っており事件解決への糸口を見付けていきます。
さらに映画の加賀谷は犯人の男と同じような過去を経験しており母親に対するトラウマを抱えています。
その他の違い
その他にも映画と原作小説では異なる点があります。
「スマホを落としただけなのに」のストーリー設定として欠かせないSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。
小説では実際に存在するSNS名(LINE・Facebook・Siriなど)がそのまま使用されています。
また犯人が逮捕される場所が異なっており、小説は稲葉麻美が監禁されていた部屋で犯人が捕まります。