使う人の意思によって兵器にもなりうる危険性
具体的には以下の2つの場面で人間の意思の不完全さを痛烈に揶揄していました。
「ダッチボーイ」の技術スタッフの一人がジェイクを裏切り、後少しのところで、ジェイクが彼を始末して危険を回避した。
大統領腹心の2人の部下が、事故や故障に見せかけて街を破壊するほどのトラブルを偽装したりしていました。
人間の感性がいつの時代も最大の鍵を握っている、ということですね。
ローソン兄弟の判断がブレなかった理由
ジェイクとマックス兄弟の決断
職場では更迭されたダッチボーイのシステムの総責任者だったジェイクと、その後任となったマックス(ジム・スタージェス)の兄弟。
3年間絶交していた2人が、幼い頃からの記憶と信頼に忠実に行動しました。
その結果ジェイクは父親との釣りの想い出話を通して巧みな暗号を駆使し、黒幕をマックスに知らせ、トラブルを未然に防ぎました。
安易な損得勘定を超えた絆が、人間の良心を蘇らせる最高の源になることを証明しています。
本作に込められた最大のテーマとは
ジェイクの娘のハンナ(タリタ・ベイトマン)の将来を案ずる愛情です。
ジェイクとマックスが何かにつけて重要な判断をするトリガーとして描かれていました。
「過去は変えられないから未来を見るしかない。未来を共有すれば世界は滅びることはない」
ラストシーンでハンナが呟いた最後のモノローグは、ディーンデヴリン監督が本作で提示した最大の希求だったのです。
サラの戦闘力、半端じゃない!
影の主役、サラ
大統領を脱出させ、タクシーを巧みに操り、犯人デッコム(エド・ハリス)を逮捕まで追い詰めたのは、実は彼女でした。
マックスの婚約者でシークレットサービスのサラ・ウィルソン(アビー・コーニッシュ)!
大統領が想わず「結婚しろ」とマックスに呟くほど凄いドライビングテクニックも暴風雨の中でも際立っていましたね!
「スターウォーズⅣ」からの影響
宇宙ステーション内部の形状
ハッチの形状や、開閉の仕方は、「スターウォーズⅣ」(77年)からの影響が色濃く感じました。
ハン・ソロ(ハリソン・フォード)が巧みに操縦する宇宙船ミレニアム・ファルコン号や、帝国軍のデス・スターなどです!
観る人によっては、他にもディテールの拘りが、あちこちの場面に感じられるかもしれません。