みつはのお婆ちゃん(一葉)は劇中で組紐を「時間の流れそのもの、捻じれ、絡まって、戻ってまた繋がり」と表現しています。
つまり組紐を持つみつはの時間の流れが捻れて3年前の瀧の時代と絡まる。
そして本来の自分の時代に戻って、改変された時間の流れに繋がる。
組紐は、未来人と入れ替わり彗星落下の危機を食い止めるという水宮家の役目そのものなのです。
瀧と三葉(みつは)のその後
映画の中で瀧とみつはは、ラストシーンで須賀神社の階段で再会します。
その後、瀧とみつははどうなったのか。小説にその後が描かれているのでしょうか?
原作の小説の最後も同じ展開
ラストシーンは記憶を失っている二人がすれ違い、心に何かが引っかかり二人同時に「君の名は……」と声が重なります。
小説でも、同じシーンのまま最後を迎えます。
残念なことに原作となった小説でも瀧とみつはのその後のストーリーは描かれていませんでした。
これは、新海誠監督がこの先の続きはそれぞれの想像力に託したという意志を感じられますね。
三葉(みつは)はデザイナーになった?
原作でも描かれていないその後のストーリーですが、新海監督はみつはの職業を服飾関係かもしれない。と語っています。
元々宮水神社の巫女となるはずだったみつはでしたが、彗星が街を破壊し宮水神社も消えてしまったようです。
瀧と再会した時のみつはは25歳なので、仕事も落ち着いてきた頃でしょうか。
新海監督のCM「クロスロード」
遠く離れた離島と、都会に住む少年少女が「東京の大学受験」という1つの目標に向かって通信教育で頑張る姿が描かれています。
全く繋がっていないような世界にいるけれど、少しずつ2つの線が交わり、ラストには2人お互いに出会うというストーリーです。
2014年にこのCMは作成されたのですが、この「出会う前の物語」が「君の名は。」の構想のきっかけとなったそうです。
さらにこちらの作画は「君の名は。」を担当している田中将賀です。
本編の中の電車には、この通信教育の広告がかかっていますよ。
「君の名は」は複雑に紡がれたストーリー
「君の名は」の映画はどんどん観るものを引き込んでいく不思議な力を持っています。
複雑に絡みあう時間軸の中で、遠く離れた存在の二人が結びついていく。
運命の人は瀧やみつはのように遠く離れていても、いつかきっと出会うものなのかもしれません。