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1992年に大ヒットした「天使にラブソングを」はその後、定番ミュージカルとして世界中で繰り返し上演されています。
なぜこれほどまでに観るものはデロリスに惹かれるのでしょう。彼女がアレンジ版の聖歌にこだわった理由とは一体何なのでしょう。
教会とは真逆の世界にいたデロリスを快く引き受けたオハラ司教は正しかったのか、じっくりと考察していきましょう。
邦題が大きく変わった映画
今や国内では「天使にラブソングを」という邦題が浸透していますが、原題は 「Sister Act」です。
修道女を演じるといった意味合いでしょうか。
またACTには演目という意味合いも含まれています。修道女の演目(ゴスペル)といった二重の意味もありそうです。
いずれにしても原題と邦題が大きく違う映画です、受け取るイメージも変わってきます。
しかし、教会に馴染みの少ない日本人にとっては邦題の「天使にラブソングを」の方がより身近に感じるのではないでしょうか。
聞くものを元気づけるのは楽しい歌
「天使にラブソングを」は何といっても元気になれる歌がメインとなっています。
劇中でのいきいきとした歌はデロリスの明るい性格を反映したものでした。
教会のイメージを覆した
デロリスが来るまでは地味でお堅いイメージが強く、人もあまり訪れないような教会でした。
これは映画の中に留まらず、世界中どこにでもあり得る教会のイメージです。
しかしデロリスが歌の指導を始めてからのシスターたちは、日増しに輝きを増します。
修道院という限られた空間の話が、どんどん広がりを持っていく展開にも魅了されて行くのではないでしょうか。
デロリスが先頭に立って創り上げた楽しい聖歌は、凝り固まった教会というイメージを払拭し、観るものの気持ちもHAPPYにしてくれます。
普段教会に興味のない人も来るようになった
「天使にラブソングを」の歌を聞くと不思議と元気が湧いてきます。まるで背中を押し上げられていくかのような感覚です。
それは劇中に登場する街の人達でも表現されており、教会に見向きもしなかったような人々が「歌」を聞きに教会へ集まってきます。
それは形式的に歌われていた歌が、シスターたちの喜びや興奮、幸せのこもった歌に変わったためです。
デロリスは歌とは何かを教えてくれる
そもそも聖歌とは、人々へのキリスト存在証のような役割を果たし、当然のことながら民衆受けを狙ったものではありません。
しかしデロリスは教会にも人気が必要であると考えています。
人々に受ける歌は楽しい歌であり、楽しいと思えるから足を運ぶのだという考え方です。
歌とは歌う人の心次第で良くも悪くもなるということを、デロリスは教えてくれています。