出典元;https://www.amazon.co.jp/dp/B00EUBFIPM/?tag=cinema-notes-22
「パリでの撮影は意外と少ない」であったり「監督、俳優陣ともに豪華」であったりすることから始まり、古い映画であるにも関わらず、現代でも何かと話題の尽きない「パリのめぐり逢い」。
フランシス・レイ氏が映画音楽を手がけていることでも有名です。
そんな話題作「パリのめぐり逢い」の制作当時の時代背景や原題の含む意味から、男女間の距離や在り方、そして夫婦の心の動きを徹底解説していきます。
パリのめぐり逢いについて
パリのめぐり逢いの脚本は、ピエール・ユイッテルヘーヴェン氏とクロード・ルルーシュ氏とが共同で書いたものです。
それを「男と女」で知られるクロード・ルルーシュ氏が監督として撮影したこの作品は、ルルーシュ氏自身もカメラを握った作品として知られています。
また俳優陣も豪華で、イヴ・モンタン氏を主演として、キャンディス・バーゲンやアニー・ジラルドといった名立たる女優たちが作品に華を添えています。
これだけ豪華な顔ぶれながら、日本ではあまり一般的とはいえません。
それはなぜでしょうか。
名作なのに…
実は日本語で「パリのめぐり逢い」とタイトルは付けられていながら、日本語字幕版は制作されていません。
またレンタルビデオ店でも、取り扱っている数はごく少数です。
映画好きからの評価は高く、ここまで豪華キャストを大規模ロケで動かしておきながら、当時日本で観るのは困難でした。
そこには、北海道大規模地震や3億円事件など、海外の映画になどかまっていられなかった、余裕のない当時の日本の情勢があります。
男と女
「男と女」の監督として知られるクロード・ルルーシュ氏は、ここでも男女の交際について描いています。
交際の難しさ
主人公のロベールはカトリーヌという妻がいるにも関わらず浮気を繰り返します。
そこには単調な妻との生活に飽き、刺激を求める姿が如実に現れています。
そして出逢ったキャンディスとも、ケニアの大自然で猛獣の撮影をして結ばれるなど、はじめは大恋愛です。
しかし共同生活を送るとなると、途端に単調になって飽きてしまいます。
カロリーヌからの愛も、キャンディスからの愛も変わってはいません。
ここで問題となるのは、共同生活に飽きてしまうロベールの性格です。
離れたくなる距離は?
ロベールの性格について触れる前に、男女の適切な距離感について考察しましょう。
男女の適切な距離感は?
「熟年離婚」や「美魔女」などの言葉が流行しました。
日本でも長年連れ添った夫婦は戦友やパートナー、下手すると年金をもらうために一緒にいたり、離婚するのが面倒だから連れ添っているなどの理由で一緒にいたりすることもあります。
しかしいつまでも恋を求め、愛を求める姿勢というものはあるのです。
カトリーヌとの距離感は?
カトリーヌとの生活は、まさに典型的な夫婦生活でした。
そこには穏やかな日常と、さりげない愛情があります。
しかしながら2人の距離はあまりに近すぎました。