出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07N6PCJSD/?tag=cinema-notes-22

2017年、夏の話題作となった「忍びの国」は時代小説の申し子である和田竜執筆の名作です。

これまでとは違った視点で伊賀忍者を描いており、その残忍さや汚さを前面に押し出して映画化されました。

一筋縄ではいかない伊賀の者たちが、丸山城築城にあっさり協力したのはなぜでしょう。その真意を掘り下げて解説します。

そしてヒロイン「お国」には実在するモデルがいたというのは本当なのか……。

知るほどに面白くなる時代小説「忍びの国」の背景を徹底解明します。

原作「忍びの国」を知る

忍びの国 (新潮文庫) 文庫

映画「忍びの国」の原作は小説家和田竜の同名小説「忍びの国」です。

かなり小説に忠実に作られた映画ですが、映画化するにあたり様々な点で手直しが加えられました。

4時間越えになる大作をカット

原作「忍びの国」を忠実に映画化していくと、その尺は4時間を超える大作になってしまうのだそうです。

もはやNHK大河ドラマとして放映されてもおかしくありません。

映画化するにあたり、主要なシーンを厳選し2時間という枠に詰め込んだのが本作品です。

ファンからは、2部作や3部作と分け原作をそのまま再現映画化して欲しかったという声も聞かれます。

原作小説との相違点

忍びの国 オリジナル脚本

原作小説と記しましたが、実は和田竜は小説に先駆けて「忍びの国オリジナル脚本」を執筆しています。

その後脚本を元に小説を完成させています。

そのオリジナル版と映画には少々違いがありました。

信長の登場シーン

映画では登場していない織田信長ですが、オリジナル版ではしっかり登場しています。

無門とは安土城で会話をしており、息子である信雄との場面も存在しているのです。

歴史ファンならば天下の信長の姿を劇中でも観たかったのではないでしょうか。

百地三太夫の最後が異なる

伊賀十二家評定衆のひとりである百地三太夫は、オリジナルで百地砦に籠城し信雄の家臣である長野左京亮に殺されています。

見どころのひとつになりそうなシーンでしたが、やはり映画という尺の関係で泣く泣くカットされたのでしょう。

流れ矢が当たって死んでしまうのは、なんとも勿体ない結末のように感じます。

モデルは天正伊賀の乱

「忍びの国」は天正伊賀の乱を描いた作品です。
和田竜は伊賀サイドから記された「伊乱記」と伊勢サイドから記された「勢州軍記」を参考に執筆していmす。
故に双方からの視点で観ることが出来る深みのある作品に仕上がっています。
史上の天正伊賀の乱は、信雄が伊賀との国境である丸山城を修築しますが、城が完成する前に伊賀者が奇襲をかけ戦になります。
この時の挙兵は信長に無断で行われ、かつ敗退という結果になりました。
そして2年後に信長が決起し伊賀は攻め滅ぼされてしまいます。
「忍びの国」はこの歴史の裏側にフォーカスを当て描かれた作品です。

織田信長が登場しなかった理由

戦国大甲冑人形/織田信長

オリジナルでは登場していた主要キャラの織田信長は、なぜ劇中に登場しなかったのでしょう。

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