「KAプログラム」は、冷戦時代にソ連で計画された、対アメリカ用のスパイ養成計画でした。
破壊工作や高度な暗殺技術だけでなく、アメリカで完璧に溶け込む方法まで教える。
そのうえでソ連への愛国心を徹底的に刷り込み、時がきたら任務を果たす。
アメリカのCIAですら存在が掴めず、噂だと思われいた計画で誕生したのがソルトなのです。
オルロフと「KAプログラム」
ソルトがソ連のスパイだとCIAに教え、物語に最初の波紋を広げたオルロフ。
その正体は「KAプログラム」の教官だったのです。
つまりオルロフこそが、アメリカとロシアの両方を欺く究極のスパイ・ソルトを育て上げたのです。
皮肉にもオルロフはソルトの大切なものを奪うことで、ソルトから復讐されることになりました。
アメリカ崩壊の日「Xデー」とは
ロシアが目論むアメリカ崩壊のシナリオ
では「KAプログラム」の目的は何だったのでしょうか。
それは「Xデー」にてアメリカを崩壊させることだったのです。「Xデー」のシナリオは以下の通りです。
- アメリカ副大統領の葬儀に参列したロシア大統領の暗殺
- ホワイトハウスに侵入し、アメリカの大統領を地下シェルターに追い詰める。
- アメリカの核兵器の目標をメッカとテヘランにして、アメリカとイスラム圏を対立させる。
- アメリカ大統領の暗殺
ロシアは「KAプログラム」でアメリカとロシア、それにアメリカと世界を対立させ戦争させようとしたのです。
アメリカに潜伏する多くのロシア人スパイにより、計画はほぼ完遂のところまでいきました。
なぜロシアの大統領を暗殺したように見せかけたのか
劇中CIAの職員も疑問を口にしていましたが、なぜロシア人スパイが自国の大統領を暗殺するのでしょうか。
理由は、ロシアの大統領を暗殺することで、ロシア国内の反米感情を高め、米露戦争の開戦のキッカケにするためです。
アメリカでロシアの大統領が暗殺された場合、普通はロシアのスパイの犯行とは思われないでしょう。
ソルトはなぜロシアを裏切ったのか
物語のカギはソルトの最愛の夫
ではソルトはなぜロシアを裏切ったのでしょうか。
答えは「夫であるマイクを本当に愛してしまったため」です。
ソルトは任務のためにマイクに近づきました。
しかしマイクと関わっていくうちに、マイクを本当に愛してしまったのです。
このマイクの存在こそが、ソルトがアメリカとロシアのどちら側につくかを決めました。
ソルトはいつロシアを裏切ることを決めたのか
ソルトはいつロシアを裏切ることにしたのか。
これは「マイクを愛した時点で、ロシアを裏切ることを決めた」という可能性が高いでしょう。
もしマイクが殺された時点でソルトがアメリカに寝返ったのであれば、殺される前はロシアスパイとして忠実に任務を果たすはず。