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『一週間フレンズ』は2014年公開の人気映画ですが、原作は葉月抹茶による漫画となっています。
「電車男」の村上正典監督がメガホンを取り、現在でもいちフレの愛称で多くのファンを虜にしているのです。
本作は恋が実っているにも関わらず「フレンズ」というタイトルがついていますが、その理由は一体何なのでしょう。
甘い青春映画に秘められた人を想う心の奥底を徹底考察していきます。
タイトルに「フレンズ」が使われる理由
本作はハッピーエンドの恋愛で幕を閉じています。
しかし、なぜタイトルには「フレンズ」を使用しているのでしょう。
恋愛までは友達としての積み重ねが必要
本作のタイトルを恋愛系としてとらえるのならば、初めの一歩と考えることが出来ます。
一週間の記憶しか持てない香織にとって、友達としての時間の積み重ねこそが恋愛へつながる道なのです。
毎週毎週友達になって、時間を積み重ねていくその結末はいつか恋愛へと繋がるハッピーエンドなのでしょう。
映画では描かれていませんが、原作である漫画では香織の症状は改善したり悪化したりしています。
その中で自分の感情を記憶していたり、好きな気持ちを覚えていたりするのです。
「フレンズ」というフレーズは、これからの二人のスタート地点を表すタイトルなのではないでしょうか。
香織にとって友達が始めの一歩
香織は劇中で下記のセリフを口にしています。
私は友達をつくっちゃいけないの、絶対に
引用:一週間フレンズ/配給会社:松竹
香織はずっと「友達」を避けている状態でした。
そんな彼女と友達になる、ということはとても大きな出来事です。
一週間ごとの更新でも、あきらめなければ深い友情を築くことは可能だと告げています。
ふたりの姿
『一週間フレンズ』はFriendではなくFriendsです。
このタイトルを紐解いていくと、二人の関係性が見えてくるのではないでしょうか。
長谷にとっても香織にとっても、一週間ずつの友達ということです。
Friendsと複数系なのは私の友達ではなく私達が友達と訳せます、些細なニュアンスの違いですが物語を考察する上で大きなウエイトを占めてくるでしょう。
更に、深読みすると香織にとって全ての友達が一週間だけの友達とも考察できます。
やっと友達になっても、たった一週間で友達への記憶は消えてしまう……。