リズベットは全身にタトゥーを入れ、眉毛を白くし、濃いメイクに大きなピアス、ファンキーな髪型をしています。
もちろん幼い頃はそういった見た目はしていなかったでしょう。
彼女が成長していく過程で出会った大人たちが彼女を虐げ、彼女は自分を守るためにそのような見た目になっていったのかもしれません。
見た目だけでなく、素行の悪さも同じ理由からでしょう。
自分を守るためにはさまざまな悪事を知り、体ひとつで戦っていく必要があったのです。
仕事ができ行動力のあるミカエルの魅力
ミカエルは仕事ができ、人当たりもよいので女性からも好かれる性格をしていました。
ジャーナリストとして長年従事していたこともあり、自分が気になることがあれば感情だけでどこまででも動くことができるのです。
さまざまな所へ足を運んでは、さまざまな話を相手から聞きだすことも得意としました。
周りの親戚からはみ出し者呼ばわりされている相手からも、重要な写真を見せてもらったりもできたのです。
アニタの存在を聞けばたとえ離れていても飛んでいきました。
助手がほしいと、初めてリズベットの話を聞いたときも自分のことを調べていた相手を尊敬し、すぐに勧誘へと出向きます。
そしてミカエルは決して人を差別しなかったのです。
リズベットを見ても普通に接し、即座に彼女の性格を見極め話をしています。
怖いことや嫌なことがあれば感情に身を任せ、大声でわめいたりもしていました。
共に過ごしていれば見える、ミカエルの人間らしいダメな部分も人を魅了するポイントだったのでしょう。
ミカエルとリズベットの物語が交錯する
女性蔑視をせずに能力を評価するミカエル
とある記事を書いたことで裁判沙汰になり、いままでの生活を失ったミカエルは新たな仕事に従事します。
いままでの経験から積極的に話を聞きに行き、考え、自分の足で情報を集めるために縦横無尽に駆け回ります。
そんなミカエルがリズベットと出会いますが、初対面のときから一度もリズベットを否定したり差別することはありません。
自分のことを調べつくした相手に嫌気がさすこともなければ、裸の女性が部屋にいようが気にも留めませんでした。
彼女の能力だけを評価し、単刀直入に仕事仲間としての勧誘を行うのです。
見た目の偏見や固定観念を持つこともなく、まっすぐにリズベットを迎え入れるのでした。
真相を知る為動き出すリズベット
過去のしがらみや現在進行形で行われるさまざまな差別を受けながらリズベットはミカエルと出会います。
自分は狂気的で、人と同じように生きていくことはできないと感じていた彼女が少しずつ変わっていくようになるのです。
自分を蔑むことなく接してくれるミカエルと出会い、しっかりと地に足を付けて歩くことができるようになっていきました。