出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07T1CKHPF/?tag=cinema-notes-22

テキサス独立戦争での“アラモの戦い”を描いた映画「アラモ」。

メキシコ軍とテキサス独立を支持するアラモの守備隊が戦った13日間を描いています。

主演・監督・制作を兼任したのは、ジョン・ウェイン

数多くの西部劇に出演している俳優で、西部劇の神様と呼ばれています。

史実を元にしながら、脚色を加えよりドラマティックなストーリーとなりました。

その脚色の魅力と、史実との比較とともに、ジョン・ウェインが込めた思いを解説していきます。

史実と違う?アラモの戦い

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史実と比べてみると、異なる描写が幾つかありました。

意図的に違う脚色にしたと考えられるものを挙げていきます。

ファニン隊は何故アラモに辿り着かなかったのか

米墨戦争前夜のアラモ砦事件とテキサス分離独立――アメリカ膨張主義の序幕とメキシコ (世界歴史叢書)

不利な戦況の中、援軍として期待されていたファニン隊

映画の中では待ち伏せに遭い襲われたと伝達が届きます。

しかし史実では、以下のようにいわれています。

不十分な輸送方法により救援を中止した。

引用: https://ja.wikipedia.org/wiki/アラモの戦い

映画の中で伝達が届くのは、最後の襲撃の少し前。

援軍が来なければ死を覚悟しなければならない切羽詰まった状況でのことです。

その緊迫感を高めるため、ファニン隊の援軍がアラモに届かない理由を変更したと考えられます。

アラモに届いた援軍がいた?

アラモの戦いの援軍について、以下のような記録があるとされています。

32人のテクシャンが(中略)、アラモの守備隊に合流した。

彼らはトラヴィスの援軍要請に対する唯一の反応だった。

引用: https://ja.wikipedia.org/wiki/アラモの戦い

しかしこの32人のテクシャンは映画では登場しません。

ファニン隊が唯一の望み、とした方が戦況の厳しさを強調できるからだと思われます。

また、その唯一の望みが絶たれることで、ボウイ軍・クロケット軍への撤退提案が行われることになりました。

このことから、援軍の描写を省いたことはトラビスの決断へ物語を進めやすくする役割も果たしているといえます。

キャラクターの魅力

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アラモの守備隊で活躍するメインのキャラクターたちはみんな個性的です。

その中でもボウイクロケットに注目しました。

史実として伝えられていることと比較しながら、魅力を探っていきます。

家族を愛し、お酒に弱いボウイ

映画の冒頭から二日酔いで寝込んでいるボウイ。

お酒に飲まれがちなボウイですが、妻と子どもへの思いを語る場面では家族思いな一面も見せています。

思考も行動も少し荒っぽいボウイは、冷静で頭脳派のトラビスとは対照的なキャラクターです。

残念ながらボウイは実際に、テキサス独立戦争へ参加する前に家族を亡くしていました。

妻ウルスラと子供たち(さらには彼女の両親も)は、コレラで死亡した。

その後、ボウイはアルコール使用障害になったといわれる。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェームズ・ボウイ

映画では独立戦争の最中に家族を失っている点が史実と異なります。

家族の死後にアルコール依存に陥っているとされる史実も、映画とは異なっていました。

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