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映画【好きにならずにいられない】を観て、いやな気持ちになる人は皆無に違いありません。
物語が進むにつれて段々とフーシが好きになっていく人が多いのではないでしょうか。
それにしてもよくもこれだけ女性にモテそうもない要素を詰め込んだキャラクター設定をしたものだと感心せざるを得ません。
「人は見かけじゃなくて中身だ」と言うのは簡単です。
映画【好きにならずにいられない】は、それを地で行くことの現実をリアルに感じさせてくれる心温まる作品といえます。
フーシの生き様
デブでハゲ、戦争オタクで知的要素無し。フーシには女性にモテそうな要素は皆無です。
これらは全て彼の責任ではないのですが、人はそのように生まれついた際どのように自分の生き様を理解すればいいのでしょうか。
誰しもフーシを自分に置き換えると心の置き所が難しいと考えるはずです。
そのような我々の思いとは無関係に、この物語でフーシは淡々とマイペースでそれなりに自分の人生を生きていきます。
なすべき事をやりきる
彼にピッタリ当てはまる言葉に「気は優しくて力持ち」があります。
彼はいつも人に喜んでもらえるように努めます。少なくても人が嫌がるようなことは決してやりません。
何か頼まれればそれが誰からの頼みであっても、わだかまりなく期待に応えようとするのです。
しかもメカや様々な道具の扱いはプロ級で、何をやっても見事にこなしてしまいます。
フーシは余計なことを考えず、常に自分がなすべき事をキッチリやりきるのです。
それが自分に納得感を与えるとともに、他の人をも幸せにします。
シェヴンの代わりに勤務したわけ
そんなフーシの恋はどのようなものなのでしょうか。
恋愛においてもフーシのやり方はその生き様と何ら変わることはありません。
彼は徹底的にシェヴンのために自分が出来ることをやろうとします。
彼女の代わりにゴミ収集・分別の仕事をかってでたのも、彼女が仕事を休まざるを得ないことを気に病んでいたからです。
心が病んでいる彼女の精神的負担をできるだけ軽減してやりたかったのでしょう。
彼は決して彼女の気を引こうとしてこのようなことをしているのではありません。
一般の人には非常に理解することが困難ですが、自分がよく思われようとする意図はなく、純粋に相手のための行動なのです。
微笑みの意味
フーシが一人でエジプトへ旅立つ飛行機の中で浮かべたかすかな微笑みはどのように理解すればいいのでしょうか。
彼はこれまで海外旅行に行ったことはありませんでした。
そこには初めての海外旅行という純粋な期待感があったのではないでしょうか。