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2019年の夏の映画として公開された「二ノ国」は、酷評が多く集まった映画として話題になっています。
なぜ酷評が多かったのか、原作ゲームと大きく違う点や登場する謎の老人の秘密を探っていきます。
「命の選択」という重いテーマを題材にした本作品を考察していきましょう。
「二ノ国」はジブリと繋がる映画
本作品は、ジブリの影響を多く受けた作品であるということが出来ます。
監督は百瀬善行
監督を務めた百瀬義行氏はジブリ出身の監督です。
スタジオジブリに所属していた。
スタジオジブリでは映像制作にも深く関わり、1988年公開の『火垂るの墓』では作画監督補を務めた。
出典元:https://ja.wikipedia.org/wiki/百瀬義行
また、本作品はレベルファイブの代表である日野晃博氏が脚本を書いています。
更に原作ゲームがスタジオジブリからの制作協力を得ていることもあり、物語の美しい絵と世界観にジブリ感を感じます。
原作ゲームとの違い
映画版「二ノ国」と原作ゲームの違いに驚いたファンも多いのではないでしょうか。
オリバーが登場しない……。シズクもいない?原作と大きく変わった映画の設定を探ります。
原作と違う主人公
主人公がオリバーではないということが、原作との大きな違いです。
主人公が違えばもちろん住む場所も変わっており、映画版では日本が一ノ国の舞台になっています。
主人公を取り巻く友人たちも原作とは全く違い、高校生のユウやハル、そしてヒロインのコトナを中心に話が進んでいます。
ゲームと映画は設定が別
映画版「二ノ国」を作るにあたってレベルファイブの日野晃博氏は、映画用に設定したキャラクターとストーリーであると語っています。
ゲーム内容を映画にするにあたり、映画として質の高いものを目指したいという日野氏の想いがあったようです。
原作ゲームと命のつながりが異なるという伏線的な箇所も、ファンをいい意味で裏切る設定といえるでしょう。
世界設定は共通
原作ゲームと大きく設定を変えた映画版ですが、ひとつだけ共通するものがあります。
それは一ノ国・二ノ国が存在するという世界観です。
本作品の最も重要な要素になる二つの世界は、命という掛けがえのない架け橋でつながっています。
自分と運命を共有する人物が存在するという設定は、多くのファンを引き付けるポイントといえるでしょう。
命のつながりはなぜ原作と逆なのか
ゲームファンを驚かせた原作と大きく異なる設定……それは、命のつながり方でした。
原作ゲームでは、一ノ国の住人と二ノ国の住人の命は共存する設定なのです。
観客をミスリードさせる為
本作品の予告編では命の選択を打ち出していました。
そして劇中ハルはアーシャかコトナのどちらか片方しか生きられないと詮索します。
この流れが観客を洗脳しミスリードさせてしまうのです。