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1998年、日本中に「呪いのビデオ」というものの存在を知らしめた「リング」。
日本ホラー映画の火付け役になったといっても過言ではない映画です。
多くの人がこの映画そのものに「呪われるのではないか」という恐怖と、それでも見てみたいという興味を掻き立てられたことでしょう。
「リング」のヒットののち、恐怖や呪いの連鎖がテーマになった作品が多く作られました。
また、海外でもリメイクされ今や世界中を代表するホラー映画として有名です。
今回はそんな「リング」から貞子の呪いを解く方法が何を意味しているのかを考察してみます。
貞子の呪いを解く方法を考察
貞子は、自分が念じた相手を手も触れることなく殺害できるという驚くべき能力を持った人物です。
しかも後に貞子の白骨化した死体が発見されたことから、映画の冒頭で4人の若者が殺されたのは貞子の死後であったことがわかります。
つまり、貞子の能力は自分の死後も恨みを抱いている相手を呪い殺すことができるという恐るべきものなのです。
かつてSFや怪奇小説・漫画・映画・テレビドラマなどで描かれた超能力には、さまざまなものがありました。
死んでも尚、人々が「呪いのビデオ」を観るように操り、ビデオを観た者を1週間後に確実に殺す、という貞子の能力。
これには誰も対抗することができないのではないかと、ヒロインの玲子でなくても絶望したくなりますね。
そこまでして貞子が呪いをかける意味は一体何なのでしょうか?
考察してみると、呪いを解く方法から導き出される見えないメッセージを読み取ることができました。
そのメッセージは、まさに現代を生きる私たちへの警告とも取れます。最後までぜひご覧ください。
貞子を突き動かしたのはマスコミへの深い恨み
つい見てしまうビデオに呪いをかけたのは策略だった
貞子の呪いの恐ろしい点は、身近にある毎日使うものによって殺人を実行できることです。
例えば自宅のリビングのテーブルの上にラベルのないビデオテープが置いてあれば、誰でもデッキにかけて中身を確認したくなるもの。
疑念を抱かずについ手を伸ばして見てしまうビデオを使うことこそ、貞子の策略だったのです。
人間の心理を利用した頭脳戦でもあるといえるでしょう。
母親を死に追いやったマスコミへの恨み
貞子の母・志津子は霊能力者でしたが、記者たちからインチキだとののしられ、死に追いやられました。