ユタ州の砂漠の真っ只中にあるこの基地は、太平洋戦争前の1940年に建設されました。
本作が公開された当時も、建設から50年以上経っていたため、年季が入っているように見えます。
しかし2019年現在、空港として一応機能はしているものの、もはや見た目は廃墟のようなたたずまいとなっています。
基地と日本との意外な関係
ウェンドーバー空軍基地は、現在もチャーター便が一日一便と限られ、廃墟のような見た目になっています。
けれども、この基地は実は歴史的にも知られている基地であり、日本とも深い関係があるのです。
それは、この基地が日本に原爆を投下した戦闘機「エノラ・ゲイ」が飛び立った場所だからです。
太平洋戦争・第二次世界大戦に終わりをもたらしたエノラ・ゲイが飛び立った基地。
本作では、宇宙人との戦争を終わらせるための戦闘機がウェンドーバー空軍基地から飛び立ちました。
意図されたのか、それとも撮影地として適していたからこの基地が選ばれたのか、観客の想像に任せられます。
また本作に登場するエル・トロ基地も、カリフォルニア州に実在する基地です。
しかしエル・トロ基地は本作が公開された3年後の1999年に閉鎖されました。
閉鎖された現在も、映画の撮影や飛行機のテスト走行などに使われています。
エリア51の真実
突然撮影協力をとりやめた米軍
本作で、エイリアンの研究施設として登場したエリア51。
アメリカのネバダ州に実在する、アメリカ空軍が管理する基地です。
本作のように、エリア51が宇宙人関連で何度も取り上げられるのには理由があります。
それはエリア51周辺でのUFOの目撃証言が重なったことやエリア51の情報が一切ないからです。
一見、都市伝説のように思われます。
けれども、エリア51をめぐって本作の製作側とアメリカ政府の意見がぶつかることがありました。
当初、本作の撮影にはアメリカ軍が全面的に協力する予定でした。
しかし本作でエリア51の存在が断定されていることを理由に、アメリカ軍が撮影協力を急遽とりやめたのです。
この事態も、かえってエリア51に対する疑惑を深めることになりました。
2013年CIAによって明かされた真実
映画公開から15年以上の月日を経た2013年、遂にCIAがエリア51の存在を認めました。
それまで存在が認められず、どこにあるのかも明らかになっていなかったエリア51について、情報を開示したのです。
開示された情報によると、基地は宇宙や宇宙人に関する施設ではなく、航空監視施設であったことが判明しました。
ちなみにエリア51の正式名称はグルーム・レイク空軍基地といいます。
『インデペンデンス・デイ』に込められた意味
宇宙人襲来をできる限りリアルにみせるために、撮影方法や撮影地もこだわりぬいた本作。
本作の制作者たちのこだわりはタイトルにも反映されており、タイトルはアメリカの独立記念日を表しているだけではないのです。
では制作者たちがこだわったタイトルにはどんな意味がこめられているのか、みていきましょう。