ジェシーがいくら別人となっても、自分が犯した過ちは一生ついて回ります。
マイクのこのセリフは、彼が自首をしない理由のひとつにもなったのではないでしょうか。
警察に捕まっても罪を償うことは出来ない、と感じたのかもしれません。
当然自分が捕まれば、大切な友人たちも芋づる式に捕まってしまうことを恐れたとも考えられます。
ジェシーはウォルターの想いを継いでいる
理想の教師像からは、かけ離れているウォルターですが結果的にジェシーにとって良き教師となりました。
大切なものを守るのが男の務めである
本編に描かれているように、ウォルターは家族を守ろうと必死に働いていました。
いわば男のエゴともいえますが、何をしてでも大切な者を守るという精神はジェシーに大きな影響を与えています。
家族を大切にする
家族と上手くいっていないジェシーですが、最後のメッセージは両親を思いやるものでした。
今さらだけど感謝している
起きたことは自業自得だから二人が悪い訳じゃない
引用:エルカミーノ/配給会社:Netflix
ウォルターに出会わなければ、ジェシーは人を殺すこともなかったでしょう。
しかし、ウォルターに会わなければ家族に優しい言葉をかけることもなかったはずです。
金庫の暗証番号が弟の誕生日だと気が付いたとき、ジェシーは何を思ったのでしょう。
もし自分の誕生日だったなら、最後の手紙は家族にも届けられたかもしれません。
度々現れる写真の意味
劇中の回想シーンでジェシーは時々アンドレアとブロックの写っている写真を見ています。
この写真にはどんな意味があるのでしょう。
逃亡抑止の効果
以前、ジェシーが逃亡した際にトッド・アルキストは見せしめに恋人アンドレアを殺害しました。
飾られた写真は再びジェシーが逃亡しないように、次はブロックを殺すという脅しの意味を持っています。
回想シーンで、トッドがジェシーを檻から出す際にも下記のことをいっていました。
もしも逃げようとしたら坊やに会いに行く
引用:エルカミーノ/配給会社:Netflix
このセリフはジェシーが逃げたらブロックを殺すという意味です。
サイコパスのトッドやジャックは、ためらいなくブロックを殺すでしょう。
この時ジェシーは簡単に逃げることが出来たにもかかわらず、ブロックを守るために逃亡出来ませんでした。
ジェシーが逃亡出来たのはトッド達を殺したから
本作品では語られていませんが、シーズン5でトッドはジェシーによって絞殺されています。
劇中でトッドは家政婦をベルトで絞め殺していましたが、同じことをジェシーにされたことになります。
ジャック達も死に、ブロックが殺される心配がなくなったのでジェシーは逃亡することが出来たのです。
これが本作品の冒頭部分に繋がっていきます。
ジェシーにとって生きる糧
飾られていた写真はジェシーの逃亡を抑止すると同時に、彼の生きる糧になっていたことでしょう。
ブロックの為に生き延びブロックを助けたい、という思いがジェシーを支えていたのかもしれません。
辛い時間の中で見つめたブロックの写真、ブロックへの想いはとても大きなものに育ちました。
この経験が最後の手紙に繋がったともいえます。
ウォルターからの卒業
「エルカミーノ」のジェシーは大きく成長しています。
本編では周囲に流され、ウォルターについていくようなキャラクターでした。
しかし、劇中のジェシーは自らの手で道を切り開いていきます。