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【マスク】ホラーからコメディに移行した理由を解説!監督がジム・キャリーを抜擢したワケは?作中に投影されたアニメ作品も紹介

出典元: https://www.amazon.co.jp/dp/B001IKKMCW/cinema-notes-22

コメディの傑作と名高い映画「マスク」が実はホラー映画になる予定だったのをご存じですか?

監督の強い要望でホラーからコメディに移行したのにはある意外な理由がありました。

今ではコメディ俳優としてその地位を確立したジム・キャリー。当時はほぼ無名の俳優だった彼を監督が主役に抜擢したワケとは?

ホラーからドタバタコメディに変更するために作中に投影されたあの有名アニメ作品についても併せて解説していきます。

ホラーからコメディに移行した理由

THE MASK -VER2- / マスク/ポップアートパネル/Keetatat Sitthiket キータタット シティケット

見るからにコメディ作品という感じの映画「マスク」ですが、本当ならばホラー映画になっていたというから驚きです。

なぜホラーとは180度違うコメディへと移行することになったのでしょうか。

基にしたコミックがホラーだった

The Mask Omnibus Volume 1 (Second Edition) (English Edition) Kindle版

ダークホースコミックス社のホラー作品「THE MASK」を基にしたのが映画「マスク」です。

映画の中では、マスクを被るとお調子者でバカバカしいほどコミカルな主人公。

しかしコミックスの中の主人公は残忍な凶悪殺人鬼として描かれています。

映画の制作会社としては映画「マスク」もコミックス同様、ホラーものにしたかったのですが、監督がそれに反対したのです。

チャールズ・ラッセル監督

エルム街の悪夢3/惨劇の館 (字幕版)

制作会社はホラー映画を作りたいがために、ホラー映画監督経験のあるチャールズ・ラッセル監督に依頼したのでしょう。

チャールズ・ラッセル監督とは映画「エルム街の悪夢3/惨劇の館」で監督デビューした人物。

このデビュー作品に出てくる主人公フレディ・クルーガーは、人の夢の中に出没して殺人を繰り返す殺人鬼です。

その残忍さはコミックス「THE MASK」の主人公に近いキャラクターであることから、彼に声がかかったのでしょう。

しかし制作会社の当初の予定は大きく崩れました。

激論の末コメディに

何事もなく話が進んでいたらコミックスそのままにホラー映画が誕生していたことでしょう。

ですが、監督はこの作品をコメディにしたいと主張しました。その理由はジム・キャリーにあります。

ジム・キャリーの才能に惚れ込んだ監督が彼を起用するために、ホラーをコメディに大幅変更したのです。

これによって身の毛もよだつような殺人鬼がちょいワル風の面白キャラに作り直されました。

制作会社と監督で白熱した議論が交わされましたが、自分のビジョンのために一歩も譲らなかった監督に軍配が上がったのです。

ジム・キャリーを抜擢したワケ

Mask

当時のジム・キャリーはそれほど有名ではありませんでした。

いくつかコメディ映画に出演はしていましたが、今のような知名度は無かったわけです。

そんな彼のために監督がホラーをコメディに移行してしまうなんて、どれほどジム・キャリーには魅力があったのでしょうか。

テレビ番組をきっかけに

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アメリカで最長寿番組の一つであるバラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演するコメディアンだったジム・キャリー。

コメディアンにとってはスターへの登竜門であったこの番組がその後の人生を大きく変えました。

ロサンゼルスで「サタデー・ナイト・ライブ」を観ていた監督の目に、舞台に立つジム・キャリーが飛び込んできたのです。

大袈裟すぎるリアクション、変幻自在の顔芸、そしてキレのあるダンス。

コミックスの世界をそのまま現実に持ち込んだようなジム・キャリーの姿に「これこそスタンリーだ」と監督は心動かされました。

彼にしかできない!

コミックス「THE MASK」を実写化するにあたって、あの緑色の特殊メイクは欠かせません。

いくら高い技術で施されたメイクといえども、それを活かすも殺すも俳優の演技次第です。

ジム・キャリーの場合、あれほど凝ったメイクをされながらも激しく表情を動かすことができます。

またコミックス独特の過剰ともいえるダイナミックで軽快な動きをするのは、どの俳優でもできるというものではありません。

スタンダップコメディ俳優として活動していた彼は、そんな大胆な動きをするのは朝飯前だったのです。

彼の陽気で輝く演技が、ほぼ無名でありながら主役に大抜擢される要因になりました。

作中に投影されたアニメ作品

トムとジェリー テイルズ(吹替版)

原作と映画ではマスクを被った主人公のキャラクターは正反対です。

悪趣味な殺人鬼から憎みきれないヒーローへ舵を切った監督は、子どもから大人まで愛されるあのアニメ作品を映画に投影しました。

トムとジェリー

トムとジェリーのオズの魔法使 (吹替版)

映画「マスク」の代名詞といえば、竜巻のように回転したり驚くと目玉が飛び出すような誇張表現

そのようなシーンは原作には無いため、参考にしたのが「トムとジェリー」です。

「トムとジェリー」はネコのトムとネズミのジェリーがドタバタ劇を繰り広げるアニメ作品で、その要素を映画に取り入れました。

ユーモアたっぷりで大袈裟なキャラクターを作り出すことに成功した映画「マスク」は、原作にも影響を与えたようです。

原作にも影響が

映画版が公開され、その人気はたちまち世界中に広まりました。

あまりにも人気になったため、原作が映画版に寄せてコメディタッチの作品にしたくらいです。

主人公が残酷な殺人犯に変身してしまうホラー作品だったのが、勧善懲悪ものに変更されました。

もしも映画制作会社が原作通りホラー作品を作ろうと押し切っていたら、今のような人気の映画にならなかったかもしれません。

監督の人を見る目と意志を曲げない姿勢があったからこその映画といえます。

そう考えると映画作りは監督の手腕が問われるのだと再確認させられるのではないでしょうか。

コメディだけじゃない魅力

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現実ではありえないバカバカしい面白さと、ウジウジした気分を吹き飛ばしてくれる痛快さが楽しい映画「マスク」。

VFX(視覚効果)により、高い所から落下するとペチャンコになったりする演出を盛り込んだことでも話題になりました。

コンピュータグラフィックスや合成処理で映像を加工することによって、現実では見ることのできないシーンを作り上げています。

原作のまま制作していたら、ここまで高度な技術を必要としなかったかもしれません。

しかし時間とコストをかけたからこそ傑作コメディと称されるほどの名作になったことは間違いないでしょう。

そしてコメディの中に人間の複雑な心の揺れを描写し、ただの笑える映画から考えさせられる映画へ高めることができました。

人間は仮面を被っている

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現代人はみんな仮面を被っていると聞いたスタンリーは試しに例のマスクを被ってみます。

全くの別人になれた彼は、勢いに任せてマスク生活を楽しんでいました。

気弱でダメダメな自分を全て隠してくれるようなマスクに心躍らせたスタンリーは、物語の途中から悩みはじめます

スタンリーのジレンマ

マスクを被った時は超人的なパワーで陽気に暴れ回り、大胆にティナを魅了するスタンリー。

しかしそれは本当の自分ではないことに不安が募ります。

素顔の自分のままでもティナに相手にされるのだろうか。彼女を守ることができるのだろうか。

マスクが剥がされた時に冴えない不幸続きの人生に逆戻りしてしまうのではないかと悩みました。

原作では主人公は殺人に魅了されてしまいますから、こんな苦しみなどなかったでしょう。

結局彼はマスクを捨てることを選択し、現実を受け入れる決意を固めます。

そしてマスクがただのきっかけにすぎないことを理解したのです。

気が弱くて何をやっても上手くいかない自分を認めることができず、否定し続ける毎日。

周りの人達も自分のことを受け入れてくれていないと思い込んでいました。

しかし実は自分を受け入れられないのは自分自身だったのです。

自分と向き合うきっかけを謎のマスクが作ってくれました。

マスクに人生を操られる原作の主人公と、人生を切り開く映画版の主人公。

アナタの人生に必要なのはどちらのマスクでしょうか。

人間の本質は変わらない

原作ではマスクによってその人の残忍さが表面化しています。

一方映画では主人公の真面目さや優しさゆえに残忍なキャラではなく、弱い人を助けるヒーローとしての顔を見せてくれました。

つまり被る人次第で善にも悪にもなるのです。マスクを被って別人格になろうともそれは結局自分自身。

ならばマスクを被らずとも本来の自分をさらけ出せるのではないでしょうか。

マスクを被って自分の嫌なところを隠そうとしても本質は何も変わりません。

だから「素直な自分でいいんだよ」と監督は私達に伝えたかったはずです。

もしこの作品がマスクの力で殺人を犯すホラー映画のままだったら、こんな優しいメッセージを込めることができたでしょうか。

変身願望

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この作品が多くの人に受け入れられています。

その理由の1つとして主人公のように変身してみたいという願望を誰もが心の奥で持っているからだと思います。

コンプレックスを持っていない人はいないはずです。他人と比べては自信をなくすなんてこともあるでしょう。

見栄を張ったり他愛もない嘘をついたり、素の自分を受け入れることの難しさを痛感していませんか?

マスクを手に入れるまでは主人公もそうでした。変身した彼は理想の自分に出会ったのです。

自分が認識していた頼りない自分を打ち砕くようなパワフルなキャラに一時は有頂天になりました。

変身願望を満たした後は幸せになりましたか?なりたい自分になれたのに不安に駆られるなんて不思議です。

表面だけの変身は長くは続きません。なぜなら自分を受け入れることができていないからです。

自分をもう一度見つめ直してみませんか?そんなに捨てたもんじゃないですよと語りかけてくれる作品になっています。