パディントンは移民問題の提起だけでなく、自分とどこか違う存在と共存する過程までも描いているのです。

本作には他にも時代背景を映すシーンがある

2020 パディントン ベア 壁かけカレンダー ([カレンダー])

本作には移民問題のような現代の時事問題もあれば、他にも時代背景を映すシーンがあります。

それは「パディントンがルーシーおばさんにもらった札を首から下げてロンドンに向かうシーン」です。

これは第2次世界大戦時にロンドンから疎開してきた子供たちがやっていた慣習です。

子供たちをロンドンから遠ざけて、誰かに引き取ってもらい、生き残って欲しい。

パディントンのように、首から札を下げた子供たちはロンドンを離れ、駅や街で自身の引き取り手を探したのです。

大勢の子供が疎開していたため、引き取ってもらえない子供も少なくありませんでした。

そのような時代背景を知ると、パディントンがブラウン一家に引き取られたことがいかに素晴らしかったのか。

身寄りのない熊を引き取ったブラウン一家の懐の深さを感じさせる一幕でした。

カメオ出演も紹介!

原作者がカメオ出演

Paddington: Weather: Band 2b/Red B (Collins Big Cat)

原作である絵本の『くまのパディントン』の作者マイケル・ボンドがカメオ出演していたことにお気づきでしょうか。

タクシーに乗ったパディントンは、英国紳士にグラスを掲げて挨拶をされ、パディントンもそれに応えます。

何を隠そう、このグラスを掲げた英国紳士こそがマイケル・ボンドだったのです。

一見するとパディントンが住民と挨拶をしているようにしか見えません。

しかし実はその挨拶をしていた住民が、パディントンの生みの親だったのです。

映画の制作陣はもちろん、カメオ出演を承諾したボンドの粋な演出だといえます。

マイケル・ボンドだから作ることができた作品

クマのパディントン

本作は子供も観るファミリー向けの映画でありながら、そこには現実的な移民問題も描かれています。

一見、相反する二つの要素ですが、本作を観ればその二つが上手に両立していることがわかります。

二つの要素が両立しているのは、マイケル・ボンドが作った『くまのパディントン』をもとにしているからです。

ボンドは生涯作家であったわけではありません。

兵隊として戦争に赴いたり、ジャーナリストとしてカメラを通じて社会問題と向き合っていた時期もあります。

そんな経験があるからこそ、家族向けであり、現代の問題とも向き合える本作の元になる作品を作れたのかもしれません。

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