出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B01IPOQMKE/?tag=cinema-notes-22
『パディントン』は2014年に公開した、イギリスの児童文学をもとにしたファミリー映画です。
ペルーのからロンドンにやってきた熊のパディントンとパディントンに振り回される家族がコミカルに描かれています。
しかしそんな本作ですが、実は現代の世界的な問題を内包していたことにお気づきだったでしょうか。
今回はどうやってパディントンを作り上げたのか、そしてカメオ出演しているある人物についても解説します。
なぜパディントンはリアルなのに愛くるしかった?
最新の技術で生まれたパディントン
本物の熊のようにリアルでありながら、不気味さを感じさせずに人間と同じように振舞うパディントン。
このパディントンはCGとアニマトロニクスの最新技術が組み合わさって誕生しました。
アニマトロニクス(animatronics)はSFXの一種で、生物を模したロボットを使って撮影する技術。「アニメーション(動作)」と「エレクトロニクス(電子工学)」を組み合わせた造語とされる。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/アニマトロニクス
パディントンは全て合成映像で作られたわけではないのです。
ロボットで精巧な動きを再現し、そこにCGの映像を加えて、リアルさと自然さを両立しました。
CGとロボットを組み合わせるような、デジタルとアナログ両方使うことは映画業界でもポピュラーな方法の一つです。
なぜ観客は愛くるしさを感じたのか
パディントンは最新技術によって、人間のように振舞っても全く違和感のない熊として誕生しました。
それにしても、なぜパディントンはあそこまで観る人に愛くるしさを感じさせるのでしょうか。
それはパディントンが顔や毛並みの細部まで精巧に作り込まれていたからです。
アニマトロニクスで動きを自然にしただけでなく、CGにより表情も普通の人間のように豊かなものになりました。
目・鼻・口といった顔の一部が人間のように自然に連動して感情を表現していることが観ていてよくわかります。
動きや表情まで作り込まれたパディントンは、観客にデジタル特有の不気味さを感じさせない出来です。
それに加えて、あまりにも自然なパディントンは観客が非常に感情移入しやすい存在となりました。
パディントンのギャップが良い!
コミカルな動きと表情豊かなパディントンは非常に愛くるしい存在です。
一方、パディントンの魅力はそれだけにとどまりません。
パディントンは古い蓄音機で英語を習った設定のため、非常に古風な英語を話します。
可愛らしい見た目と古風な口調によるギャップは、特に英語圏の観客の心をがっちりと掴んだのです。
パディントンの声優のベン・ウィショーはパディントンのために、昔の英語を一から勉強したそうです。
愛くるしいパディントンの人気っぷり
愛くるしいパディントンの人気は本作をきっかけに更に高まりました。
もともとパディントンとブラウン一家が出会ったパディントン駅には、パディントンの銅像があるほどでした。