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【テッド(ネタバレ)】マニアックなパロディ演出を徹底解説!日本語向けに訳されたセリフとは?オリジナルの表現や声優も紹介

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B01AEZV7MU/cinema-notes-22

国内2013年公開の「テッド」はファンタジー系コメディ映画にもかかわらずR指定のかかったぶっ飛んだ映画です。

マニアすぎるパロディ演出ブラック過ぎるジョークが詰め込まれていました。

そのマニア過ぎるネタの為に国内では、日本向けに訳されたセリフなどもあります。

誰もが求めていた刺激的な映画を徹底的に解明していきましょう。

知るほどに面白い「テッド」のパロディ

tedテッド おれのBIGモフモフエプロンぬいぐるみ  特大48cm

劇中は息つく暇もないほど、パロディが続いていました。

日本ではあまり馴染みがない作品なども含まれていたので、詳しく解説していきます。

ダブルパロディになっていたシーン

ジョン・ベネットがダンスシーンを再現する場面、登場の際に着ていた上着は「愛と青春の旅だち」です。

更に、ダンスシーンになると「サタデー・ナイト・フィーバー」へ突入していきます。

実はこのシーンは、パロディ映画「フライングハイ」で同じように使用されているのです。

つまり、劇中ではパロディ映画をパロディした、ということになります。

パクりともいえる豪快な演出だったわけです。

エイリアン2に登場するビショップ

パーティシーンでテッドがナイフの早業を披露します。

これは「エイリアン2」に登場するアンドロイドのビショップの得意技です。

「エイリアン2」ではこのシーンをCG不使用でガチで撮影していたのだとか。それを踏まえてのテッドの失敗という訳です。

ちなみにビショップはナイフを手に刺すことはありません。

ロードレース選手の睾丸

レックスのコレクションの中で、自慢の一品となったのがランス・アームストロングの睾丸です。

この選手は実在する人物で、ツール・ド・フランスを7回も制覇したロードレース選手です。

なぜ彼の睾丸か、というと彼は精巣腫瘍で睾丸を摘出しているからでしょう。

かなりギリギリのパロディですね。

パンチの効いたブラックジョーク

観ていて「おいおい、大丈夫?」といってしまうネタもあります。

黙れスーザン・ボイル!

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

イギリスのオーディション番組で、一躍時の人となったスーザン・ボイルのことです。

おそらく深い意味はなく、ロバートが太っていたからという理由でしょう。

さすがR指定のブラックコメディです。

ブラックなオマージュの数々

ザ・ウォール(コレクターズ・ボックス)(DVD付)

劇中にはオマージュ作品も多く登場しています。

しかしそのオマージュの仕方も「テッド」流でした。

反社会的といわれたピンク・フロイドの歌

肉を食わなきゃプリンを喰えないとか言うんじゃないだろうな?

ピンクフ・ロイドの歌詞だ

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

上記はテッドのセリフですが、この歌詞はピンク・フロイドの「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール・パート2」の歌詞です。

学校への反発心を煽る歌として、反社会的と非難された有名な曲です。

BGMが使用されたレイダース

子供時代のジョン・ベネットの部屋に貼ってあったポスターはインディ・ジョーンズシリーズの「レイダース/失われたアーク」です。

オマージュとしてのポスターと思いきや、テッドの脱出シーンでしっかりBGMが使用され、帽子を耳に置きかけてパロディ化されています。

ジョン・ベネットのひどい歌は007

オクトパシー (字幕版)

劇中でジョン・ベネットが恋人ロリーに捧げる歌がありました。

その曲はリタ・クーリッジの「All Time High」、「007/オクトパシー」の主題歌です。

実はこの曲は007シリーズヒット曲の数々から外れ、いまいちという評価を受けた過去があります。

オマージュしつつもいまいちさをアピールする笑いのセンスは抜群です。

ロバートはテイラー・ロートナー

テイラー・ロートナーといえば、「トワイライト」のジェイコブ・ブラック役で有名な俳優です。

劇中ではロバートはダイエットに成功し、テイラー・ロートナーになるといっています。

実際、テイラー・ロートナーは子供時代に空手で世界ジュニアチャンピオンにまでなっており、太っていたわけではありません。

テッド公開時、大ブレイク中だったテイラー・ロートナーが担ぎ上げられたのでしょう。

冒頭から一発屋扱い

オマージュというにはブラック過ぎる登場の仕方ですが、映画冒頭で一発屋として紹介された人々がいます。

  • 「グレムリン」や「スタンド・バイ・ミー」に出演した子役コリー・フェルドマン
  • 「天才少年 マルコム奮闘記」に出演したフランキー・ムニッズ
  • 人気歌手ジャスティン・ビーバー

子役を一発屋と皮肉るのはありとして、公開当時に飛ぶ鳥を落とす勢いだったジャスティン・ビーバーを一発屋とするセンスに脱帽です。

本人登場のリアルなパロディ

フラッシュ・ゴードン [DVD]

本作の凄い所は、パロディに本人が出演している所です。

本物のフラッシュ・ゴードンが出演

日本ではあまり馴染みの少ないフラッシュ・ゴードンですが、アメコミのヒーローとして1989年には映画化された有名キャラクターです。

男子なら一度ははまるアメコミのヒーローで、ジョン・ベネットが熱中するのもその為です。

劇中にはフラッシュ・ゴードンを演じていたサム・ジョーンズ本人が出演しています。

そしてパーティ中に苦情をいってきた隣のミンは、フラッシュ・ゴードンの悪役と名前が同じことから、殴られています。

名優トム・スケリットが出演

劇中には「トップ・ガン」で飛行教官のヴァイパーを演じたトム・スケリット本人も出演していました。

名前だけの出演とおもいきや、ラストシーンに本人が登場した時は驚きました。

ブラックジョークを受けるノラ・ジョーンズ

野外コンサートにカメオ出演していたノラ・ジョーンズは、テッドとの関係も持っていたと告白しています。

更にテッドはノラ・ジョーンズに下記のようなセリフを向けていました。

インドのハーフさん、それともイスラムのハーフさん

9・11はどっちだっけ

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

ノラ・ジョーンズはインドの至宝といわれるシタール奏者ラヴィ・シャンカールと、アメリカ人ダンサーを母に持つハーフです。

彼女が答えたようにインド人とのハーフになります。

そのあとに続くテッドの9・11発言はかなりブラックジョークですね。

ライアン・レイノルズがゲイ

ライアン・レイノルズは「グリーン・ランタン」や「名探偵ピカチュウ」に出演した人気俳優です。

何と彼がゲイとして登場し、キスシーンを見せてくれます。

これはDCコミックスがグリーン・ランタンをゲイとして登場させたことに由来しています。

コミックではグリーン・ランタンのアランが、男同士でキスをするシーンが描かれており「テッド」ではそれを再現しています。

有名司会者も登場

劇中でテッドが出演した番組の司会をしていたのは、ジョニー・カーソン本人

日本ではあまり知られていませんが、アメリカ国内で司会者といえばジョニー・カーソンといわれるほどの人物です。

彼が番組の司会をしていることで、リアル感が増したのではないでしょうか。

日本語向けに訳されたセリフ

ted テッド 映画パンフレット 監督 セス・マクファーレン 出演 マーク・ウォールバーグ、ミラ・クニス、セス・マカファーレン、ノラ・ジョーンズ

「テッド」にはアメリカ国内でしか通用しないセリフもあり、そこは上手く日本向けに訂正されていました。

テディ・ラクスピンから「くまもん」

お前よりくまモンのほうがいい

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

ジョン・ベネットのセリフですが、こちらは日本向けのセリフで実際は下記のようにいっています。

I think back to that Christmas morning and I wish I’d just gotten a Teddy Ruxpin.

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

くまもんではなくテディ・ラクスピンといっています。

アメリカで大流行しアニメにもなったくまのぬいぐるみのことです。

同じくまのぬいぐるみであるテッドにとっては、にっくきライバルというところでしょうか。

ジョーン・クロフォードから「星一徹」

劇中で子供のロバートにパンチをするシーンがありました。

誰かが星一徹にならなきゃ

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

このセリフも当然日本向けに直されたもので、元は下記のようにいっています。

someone had to go Joan Crawford on that kid.

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

星一徹ではなく、ジョーン・クロフォードといっています。

ジョーン・クロフォードといえばアメリカではお馴染みの幼児虐待者です。

女優でありながら養子5人に虐待を続け、彼女の死後「愛と憎しみの伝説」というホラー系虐待映画になっています。

幼児虐待者を星一徹と置き換えたのも、なかなかのブラックユーモアではないでしょうか。

ブラック過ぎるオリジナル表現

ted テッド 映画パンフレット 監督 セス・マクファーレン 出演 マーク・ウォールバーグ、ミラ・クニス、セス・マカファーレン、ノラ・ジョーンズ

劇中で日本向けに直されたセリフのなかで、あまりにもブラック過ぎることが理由になったものもあります。

アメリカだから通じるブラックジョークを見ていきましょう。

ユダヤ人差別からはじまるストーリー

冒頭では差別されるユダヤ人と、更にそのユダヤ人からも仲間外れにされるジョン・ベネットが描かれています。

ユダヤ人差別は日本ではピンときませんが、世界的には大きな問題になっています。

キリスト教にとってユダヤ人はキリストを裏切ったひどい奴という宗教的思想があるのです。

また近年では、ユダヤ人は皮肉屋でお金にきたないという理由で嫌われているようです。

偏見と現実が差別を助長していることを風刺した冒頭シーンになっています。

「White trash name」は低所得者

劇中でキラキラネームという単語が出てきますが、これは日本特有のものです。

実際は「White trash name(クズな白人の名前)」といっています。

アメリカではキラキラネームのような名前を付ける人物は低所得者に多いようで、それをストレートに皮肉っていました。

実際、ジョン・ベネットがあげた名前の人は苦笑いするしかないですね。

アルフと間違えてた

Ed thought I was ALF…
he thought ALF was Jewish for some reason…

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

テッドは自分が皮肉屋のアルフ(宇宙人キャラクター)と間違われたといっています。

更に(アルフが皮肉を言うから)ユダヤ人だと思われたのです。

このセリフの裏には、ユダヤ人が皮肉屋であるというブラックジョークが隠されています。

日本語訳では下記のようになっていました。

俺をアルフと間違えてた。目がテンだったよ

引用:テッド/配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和

実はこの日本語のセリフもかなりブラックなのをご存知ですか。

アルフは皮肉屋としたところで、ユダヤ人を「目がテン」に置き換えています。

この「目がテン」は所ジョージのことです。

日本語字幕監修をした町山智浩は、当初所ジョージの名を使おうとしていたのですが、配給会社に止められたのだそうです。

そして苦肉の策が「目がテン」なのですね。

病気の表現はブラック過ぎた

原文には病気のネタも使用されていましたが、日本版ではさすがに言い換えられていました。

ジョン・ベネットのダンスを盆踊りだったというセリフですが、元はパーキンソン氏病みたいだったといっています。

更におならの爆発で死んだレックスは、難病ルー・ゲリック病で死んだことになっています。

実際に苦しんでいる患者さんを思うと、さすがにブラック過ぎますね。

「テッド」の声優は監督

TED/テッド/ポップアートパネル/Keetatat Sitthiket キータタット シティケット

「テッド」の中で話題のひとつとなったのが監督であるセス・マクファーレンの存在ではないでしょうか。

彼は何とテッドの声を担当し、制作や監督そして声優も自らこなしていたのです。

日本語版の吹き替えは劇場版とPG12版テレビ版をタレントの有吉弘行が担当し、PG12版映画を声優の遠藤純一が担当しています。

日本では過激すぎる内容に「大人になるまで待てない!バージョン」を別に編集し内容を一部変えて放送しました。

コメディ全開でも感動する傑作映画

テッド(字幕版)

「テッド」はブラック過ぎるコメディ映画ですが、なぜか大きな感動を得ることが出来ます。

テッドは、だめなくまでも友を想う気持ちは一流のものを持っているのです。

テッドの持つ純粋な気持ちが、ブラックジョークを丸く収めているのかもしれません。

日本映画では味わえない痛烈な笑いを提供する貴重な映画ではないでしょうか。