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【ガタカ】ジェロームが自殺した心情を徹底考察!夢を叶えたヴィンセントは本当に幸福になれたの?周囲の協力者の想いとは

出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B018S2FATC/cinema-notes-22

ヴィンセントが宇宙に出発したと同時に自殺したジェローム。まさかの展開に驚いた人も多かったと思います。

人生に絶望したのなら自殺を図るのも理解できます。しかしこの時のジェロームはそのような負の感情を持っていたでしょうか?

そしてジェロームの死と対照的に、夢を叶えたヴィンセント。達成感に包まれたことは想像に難くないはずです。

やはり彼は夢を叶えたことによって本当に幸福になれたと考えるのが正解でしょうか?

ヴィンセントとジェローム、そして協力した周囲の人達の想いについて考察します。

ジェロームの苦悩

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優秀な遺伝子を持って生まれたにも関わらず、銀メダルしか獲れなかった自分を許せないジェローム。

適正者の中でも優秀な彼は、自分に欠けているものがあること自体許せなかったのです。

矛盾と葛藤

ジェロームは下半身が動かなくなった今でも銀メダルや優秀な遺伝子であることにプライドを持っています。

でもそれは本心でしょうか。自殺未遂した時点でそんなプライドはもう存在しないはずです。

彼は弱い人間でした。虚勢を張らないと自分が壊れてしまいそうだったのです。

そんな彼もいつまでも過去にしがみついている自分を本当は許せないでいました。

このような矛盾と葛藤の中、ヴィンセントと出会ったのです。

遺伝子に潰された可能性

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不適正者のヴィンセントと適正者のジェロームは全く正反対の存在のように思えます。

不適正者はどんな点においても適正者に勝ることはありません。身体能力にしても頭脳にしてもそうです。

それにも関わらず彼らには共通していることがあります。それは「遺伝子に囚われている」ということです。

ヴィンセントは最初から遺伝子優性社会に抵抗していますから、遺伝子に囚われていることは明白です。

ではジェロームの場合はどうでしょうか。

彼は生まれながら水泳の世界で金メダルを獲得することが運命づけられていました。

言い換えれば水泳以外の選択肢を排除されていたということになります。

もしも他のフィールドに自分の可能性を見出すことができたら、彼は追い込まれなかったでしょう。

優秀な遺伝子を持っているジェロームですから、他の競技でも充分力を発揮できたと思います。

ですが彼は水泳以外に目を向けませんでした。全ては遺伝子によって決められたことだと思い込んでいたのですから。

彼の可能性は遺伝子に潰されたといっても過言ではないでしょう。

遺伝子優性社会の犠牲者

ジェロームは水泳で金メダルを獲るために生まれてきました。それは彼の意思など関係無く決まっていたことです。

そのため自分にかけられた期待と、それに応えなければならないという責任を背負わされていました。

しかし結果は銀メダル。周りの人間がこの結果を許したとしても、彼は自分を許せなかったのです。

ジェロームは真面目な人なのでしょう。

ヴィンセントに髪の毛や血液を毎日提供して、必ず検査に通るように準備するところからも彼の人柄が見てとれます。

ですがその性格が仇になって、自殺未遂まで起こしてしまいました。

本来なら彼のような優秀な適正者は劣等感という感情を抱く環境ではないはずです。

適正者であれば何不自由なく暮らせる社会。

ですが実際のところ不適正者と同様に遺伝子優性社会において犠牲になる可能性があるのです。

この遺伝子優性社会における犠牲者は、ヴィンセントの協力者として他にも登場します。

周囲の協力者の想い

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ヴィンセントが不適正者であることを知りながらも黙っていてくれた人達がいました。

それは秘書のアイリーンと医師のレイマーです。

遺伝子コンプレックス

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アイリーンは適正者でありながら心不全の怖れがあるため、宇宙へ行くことを断念しています。

心臓に欠陥がある点はヴィンセントと同じですが、彼女の場合は遺伝子検査が全てだと思い込んでいました。

もしも遺伝子検査で心臓の欠陥が発見されていなければ、彼女は宇宙飛行士になっていたかもしれません。

ですが遺伝子に不具合があるのだから抗えるはずがないという考えが、彼女をチャレンジや努力から遠ざけていたのです。

それは一種の言い訳ともとれますが、彼女にはコンプレックスだったのでしょう。

アイリーンはヴィンセントの事実を知った時に動揺しましたが、逆境に立ち向かう彼を受け入れる決意をしました。

遺伝子で全てが決まる社会に希望の光を見出してくれた彼の努力を認め、このまま夢に向かって突き進むことを願ったのです。

不適正者の息子

レイマー医師の息子も宇宙飛行士になりたかったのだと語られています。現実には不適合者が宇宙飛行士になれる可能性は0%。

しかしそんな不可能を可能にしたヴィンセントに心の中で大きな拍手を送っていたことでしょう。

それと同時にこの遺伝子優性社会に疑問を持っていたことがヴィンセントの協力者になる要因だったと推測されます。

遺伝子で全てが決まるのか

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ヴィンセントの努力を知り、1番応援していたジェローム。次第にヴィンセントの夢が自分の夢と重なって見えてきました

金メダルに固執していた自分を改めて客観視し、いかに結果だけを追い求めていたかを知ることとなったのです。

目の当たりにしているヴィンセントの努力は素晴らしい。

銀メダルは結果であって全てではない。自分も努力して銀メダルを獲得したではないか。

ヴィンセントの努力に自分は心を打たれ、夢は他人から与えられるものではなく自分の中にあるのだと悟ったはずです。

そして自分の人生は遺伝子ではなく自分で決めるのだということにようやく気づきました。

自殺したジェロームの心情

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ロケットの発射と同時に焼却炉に身を投げたジェローム。なぜ彼は自殺を選んだのか理解できなかった人もいたと思います。

最期の時、彼はどのような想いでいたのでしょうか。

やっと自分を許せた

優秀な遺伝子を持ちながら結果を残せなかった自分の人生を彼は許せませんでした。

銀メダルは挫折の象徴ともいえる物ですが、そのメダルと一緒に死ぬことを彼は選びました。

なぜなら結果は2位だったけれどヴィンセントと同じ様に努力してきた自分を受け入れ許すことができたのですから。

死からの再生

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焼却炉を自殺の舞台にしたのには、自分の存在を完全に消す以外の理由があった可能性があります。

その身を炎の中に投じた後、生き返るといわれている伝説上の生き物がいます。それがフェニックス(不死鳥)です。

フェニックスは自らの寿命を迎えると、炎に飛び込んで死にます。そして再び蘇ることで永遠の時を生きるのです。

この伝説を踏まえると、ジェロームは新しい命として誕生する為に焼却炉に入ったと考えることもできます。

この自殺は悲観からの行動ではなく、むしろ悔いのない人生の前向きな決断だったのではないでしょうか。

ヴィンセントと出会って本当の人生の意味を知った彼は、今度は遺伝子に左右されない自分の新しい人生を切り拓くはずです。

ヴィンセントは幸福になれたのか

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幼い頃からの夢だった宇宙飛行士になれたヴィンセントは幸福だっとように見えます。

しかし宇宙飛行士として残した名は「ジェローム」です。ヴィンセントという宇宙飛行士は存在しません

それでも彼の夢は叶い、本当に幸福になれたのでしょうか。

自己否定

地球には自分の居場所がないと思い、宇宙飛行士に憧れたヴィンセント。

もし不適正者でも宇宙飛行士になれる社会だったら、彼は宇宙飛行士になりたいと思ったでしょうか。

多分答えはノーです。適正者しか受け入れられない職業をヴィンセントは無意識に選んでいたのです。

適正者への憧れ不適正者である自分を否定すること。その歪んだ感情が不可能を可能にさせる原動力となりました。

受け入れられないまま

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適合者になりすましたことで表面的には彼の願いは叶いましたが、遺伝子の呪縛から解き放たれたのでしょうか。

ジェロームは自分を受け入れた時点で遺伝子が全てを決めるのではないということを知りました。

この境地に至るためには不適正者だけでなく適正者の弱さや葛藤も受け入れなければなりません。

そして遺伝子云々ではなく「自分は自分だ」と胸を張れた時、本当の幸福が訪れるのです。

自己容認に至っていないヴィンセントは本当に幸福になれたとはいえないでしょう。

映画「ガタカ」が伝えたいこと

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遺伝子で優劣を決める社会はすでに私達の生活に存在しています。

この映画は科学の進歩によって人間の選別がなされることに警鐘を鳴らしていることは間違いありません。

ですがその一方で、どれほど遺伝子を操作しようとも人間の本質は変わらないことも示唆しています。

優秀な適正者であるジェロームは夢に敗れ、不適正者のヴィンセントは偉業を成し遂げたのですから。

自分の可能性は誰が決めるのでしょうか。映画「ガタカ」にはそんなメッセージが込められているのです。