電車のシーンは久美子と秀一、二人の微妙な心のすれ違いを表している描写といっても良いかもしれません。
枠が離れていて同じ場所にもいない、そういった部分からも二人の関係性が垣間見えました。
その後の久美子と麗奈の描写でもわかるように、この二人の場合は同じ構図なのに距離がとても近く表現されています。
久美子と秀一の些細なすれ違い、そして一方久美子と麗奈は唯一無二の親友であるという繊細な表現が施されているのです。
その後の二人の別れからも見えるように、この作品はただの惚れたはれたの映画ではないという事がうかがえます。
あくまでも、今作が大切にしたのは音楽であり、吹奏楽に青春をかける彼らの想いでした。
恋愛はそれに肉付けする一つの付随要素であり、観客に観せたいのは主人公達の吹奏楽というものへの情熱と本気度なのです。
圧巻の演奏シーン
そして注目はラストにおける約10分にもわたる演奏シーンです。
台詞や回想、余計なモノローグもない、音楽だけの約10分間。
ハリウッド映画ですら音楽をただ聴かせる10分間を劇中に作る事は非常に難しい事です。
アニメという枠を超えた、音楽映画だからこそ最後は音楽で観客を魅了する事ができました。
この作品のブレのない軸のようなものが、あの驚愕の10分間でこれでもか!というほど心に刻み込まれます。
続編の制作が決定!
久美子たちが3年生になった北氏高校吹奏楽部のラストイヤーの制作が決定したのです!
全国大会で金賞を惜しくも逃してしまった久美子達が、3年生になった姿で私達の前に帰ってきてくれます。
物語の最終楽章ではどんな展開が待っているのでしょうか?
悲願の金賞を狙う久美子たちのラストイヤーはどのような熱いステージになるのか!
久美子達が出すそれぞれの決断と未来は? 楽しみでなりませんね!!
既に京アニ史上、最高傑作とまでいわれている「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」。
続編に更なる期待を込めている方も多い事でしょう。
ぜひ最新作が公開されるまでの間、柵やネットの考察などを踏まえた上で何度でも観返してみてください!