カタコンベとは、一言で表現すれば地下の共同墓地という事になります。
実際に人骨が積み上げられている様子は非常に奇妙で、かつ恐ろしさを感じさせる巨大な地下墓地。
しかしながら、実は世界各地にこういった墓所があり、観光地化もされているのです。
最も有名なものだとイタリアにあるカプチン会修道士の墓所などが挙げられるでしょう。
なぜフランスにカタコンベは作られたのか
華やかなイメージのあるフランスと、その地下に広がっている広大な墓地。この2つに相反するイメージを持つ人が多いと思います。
ではなぜフランスにカタコンベは作られたのでしょうか。これはフランスの歴史に大きく関係しています。
その昔フランスに人口が密集しすぎてしまい、墓所を確保するのが難しくなった結果、著しい環境汚染が起こってしまったのです。
それらを解消する為に、採石場の跡地に遺体を埋葬したのが始まりとされています。
どんな人が埋葬されているのか
では、実際にはどんな人が埋葬されているのでしょうか。
今回の舞台であるフランスのカタコンブ・ド・パリには約600万体~700万体もの遺骨が埋葬されているといわれますが、それも憶測の域を出ません。
ただの市民から著名人まで、さまざまな人が眠っているようです。
カタコンベに賢者の石が置かれていた理由
どうしてカタコンベに賢者の石が置かれていたのでしょうか。そもそも賢者の石をそんな場所に置いたのは誰だったのでしょうか。
なぜ賢者の石はカタコンベに置かれていたのか
賢者の石は不老不死を人間にもたらしたり、金属を黄金に変えたりする事の出来る伝説の秘宝。
一方カタコンベは死者の国ともいわれる場所です。
その奥深く、生者が近寄ることのない場所こそ最も安全な秘宝の隠し場所に成り得るのではないでしょうか。
また、カタコンベは賢者の実験に最適な場所と取ることも出来ます。
周りは死者ばかりの場所ですし、元は採掘場の跡地です。
賢者の石で不老不死になるのかどうか、また石や鉱物を金属に変えることが出来るのか、実験をするためには最高の材料がそろった場所といえるでしょう。
誰が賢者の石をカタコンベに置いたのか
では、実際にそんな場所に賢者の石を置いたのは誰だったのでしょうか。
伝説の物質ではありますが、先程ご紹介した通り何人かその精製に成功したとの伝承も残っています。
その中でもフランスという地域に関係が深いのはやはりニコラ・フラメルという事になるでしょう。
もちろん伝説の中では、フランスに関連のある錬金術師が他にもいるのは事実です。
しかし、生前ずっとフランスに住み、死んだ場所もフランスだといわれるのはニコラ・フラメルのみといえます。
フランスのカタコンベは埋葬者がはっきりと判っていません。
ニコラ・フラメルが埋葬されている可能性も十分あり得ます。
自分が作り出した秘宝であれば、なるべく自分の近くに置いておきたいと思うのではないでしょうか。
この様な点からも、賢者の石を置いたのはそれを作り出した本人だと考えられるのです。