コナンは確証を得るために沢木に水の代わりに塩水を渡します。
塩っぱい水を飲んだら普通は違和感が表情に出るはずですが、彼は全然そんな素振りは見せません。
沢木の舌は味を感じることができなかったのです。
味覚障害が殺害動機だと閃いたコナンはその原因と被害者達を結びつけることに成功しました。
14番目の標的は誰?
つまり14番目の被害者の名前には数字が含まれている必要が無いと解釈することができます。
村上丈が14番目の標的説
当初犯人と見られていた村上が14番目の標的だったのではないかと考えて
も不自然ではありません。
確かに彼は真犯人によって殺害されていますから、標的だったのは間違いないのですから。
しかし村上は真犯人よって1番目に殺されています。
この連続事件は被害に遭う順番が重要です。もし村上が14番目の標的ならば最後に殺されるべきではないでしょうか。
蘭が14番目の標的説
トランプが犯人からのメッセージですから、置き忘れるなどということはあり得ません。
そう考えてみると村上が殺されたときにトランプは置かれていたでしょうか。
彼の場合被害にあったことは真犯人の口から聞かされたのみ。トランプどころか遺体さえも発見されていない状態です。
そんな補足程度の扱いですから映画のタイトルになるような重要人物ではなかったと思います。
トランプの有無がポイントとなることが判明したことで、蘭が14番目の標的である可能性が一気に高まるのです。
なぜなら彼女はエースのトランプを握り締めていたのですから。
蘭が最後にトランプを持っていたのは新一のお守りとしてだけではなかったのでしょう。
彼女が14番目の標的にされることを示唆したいという思惑もあったのだと推測できます。
アガサ・クリスティ作品のオマージュ
主人公である江戸川コナンはコナン・ドイルオタクですが、「名探偵コナン」はアガサ・クリスティとも縁が深い作品です。
阿笠博士というキャラが登場することからも、アガサ・クリスティの要素が含まれているのが分かるのではないでしょうか。
そしてこの映画にもやはりアガサ・クリスティの要素が多く見られます。
ABC殺人事件
この映画はアガサ・クリスティの代表作の1つである「ABC殺人事件」をオマージュした作品といえます。
「ABC殺人事件」ではイニシャルがAの人から順に命を狙われます。
名前に数字が隠されている人物を順番に狙うという着想はここから来ているのです。
そして誰もいなくなった
陸地から離れた、しかもそこへの交通手段は1つしかないという海中レストランは推理作品では定番の設定です。
そしてこれもまたアガサ・クリスティが生み出した名作「そして誰もいなくなった」を彷仏とさせます。
絶海の孤島を舞台として10名の登場人物が殺されていく「そして誰もいなくなった」。
被害者が多数いる連続殺人という点も類似しています。
主題歌は蘭をイメージした?
主題歌はZARDの「少女の頃に戻ったみたいに」。ZARDの曲はテレビ版のコナンでもよく起用されています。
そのため主題歌をさっと聞き流していた人も多いのではないでしょうか。
しかし主題歌ですからこの曲も映画を構成する1つの要素です。