ジジに魔女以外のパートナーが出来たことが言葉を失うきっかけになったのかも知れません。
理由3.キキがトンボと仲良くなったから
更にもうひとつの説は、キキとトンボの関係です。
ジジの言葉は実はキキの心の声という考え方で、キキがトンボと仲良くなり、話し相手が出来たので心の声が消えていったという意見です。
魔力が消えたのが恋心のせいという意見もあるようですが、ラストでトンボが窮地の際に魔法を取り戻しているキキの姿を見る限り、恋心のせいで魔法が消えたのではないようです。
ジジの言葉が理解出来なくなった本当の理由
様々な意見が飛び交う中、キキがジジの言葉を理解出来なくなった理由を監督が自ら語っています。
キキが成長したから
監督によると、やはりジジの声はキキの心の声だったようです。ジジは当初から話していたわけではなく、キキが思うジジの姿だったのです。
そして、キキが嫉妬やスランプに直面するという成長をしてく中でジジの声は不必要なものになったのです。
それを象徴するかのようなシーンがあります。それは、魔法を取り戻したキキとジジが再会した時、ジジは言葉を話しませんがキキはそれが当たり前のようにふるまっています。
キキ自身も自分の成長が、ジジの声をなくしたのだと気が付いたのでしょう。
ジジの言葉が理解出来なくても関係性は変わらない
生まれた時から一緒に育ち、家族のようなキキとジジ。
例えジジの声(本当はキキの心の声)が聞こえなくなっても、ふたりの関係性は変わらぬままではないでしょうか。
成長し自分の時間を過ごすキキと家族を持ったジジは、生活のリズムがズレてこれまでのようにべったりと過ごすことはないかもしれません。
それでも二人は固い絆で結ばれているパートナーなのです。
ジジの子供が魔女のパートナーになる?
ジジはリリーと結婚し4匹の子猫をもうけます。内3匹は母リリーに似た白猫ですが、一匹だけジジに似た黒猫です。
もしかしたらこの黒猫が、次世代の魔女のパートナーになるかもしれまない。
そう考えると魔女の宅急便の世界が更に広がって行くのではないでしょうか。
魔女の宅急便の隠れた魅力はキキとジジの関係性
魔女の宅急便はひとりの少女の成長物語です。
しかしキキとジジの関係性に焦点を当ててみると、また違った物語が見えてくるのではないでしょうか。
子供から大人へ成長していく過程での友人との関わりかた、家族(兄弟姉妹のようなジジ)とのかかわり方などは思春期の心の在り様を的確に表現しています。