この種類の頭の良さを使えば、営業をすればかなり成績は良いでしょう。
人を動かすのも得意であれば、社会的に優位な立場を取りやすいです。
そういう状況は人の嫉妬を引き出しやすく、そんな憎悪から迫害に増長してきたのが歴史が語るところです。
ユダヤの知恵は、ジョークにあり
迫害されてきたからこそ、現状をどれだけ楽しめるか、どれだけ面白いものに出来るかが得意なのが、ユダヤ人です。
ネガティブな経験こそが、人をポジティブにするのかもしれません。
それこそが幸せになる力だと呼ぶのだとしたら、グイドは幸せ力が高いです。
そして、世界を変えているような偉人にユダヤ系の方が多いのも、そういった創造性の高さを考えれば肯けます。
彼らは、現状を嘆き不満を垂れ流したくなったときこそ、それを面白おかしく語ると、現状は打開できることが多いと経験上わかっているのです。
だからこそ、グイドはポジティブでいられるのでしょう。
夫婦愛には強さが必要だと教えられる
釣った魚に餌をやらない男性たち
日本人も含めて、釣った魚に餌をやらない男性は多くいますが、グイドは結婚して子供が生まれた後も妻子を愛し楽しませる良き夫です。
妻になったドーラは、元々親の勧める社会的に地位のある男性と婚約していました。
女性を口説くために、必死にあれやこれやのプレゼント攻勢をする類の男性です。まさに釣った魚に餌をやらないタイプの男性でしょう。
ドーラは付き合っていくうちに、その誠実性の低さや身勝手な態度に気持ちが離れつつありました。
一方でグイドは、マジックのように願い事を叶えてくれる面白い男性として映り、彼女の心はどんどん傾いていきます。
出来るだけ条件の高い男性と結婚したいと思う女性なら、グイドになびくことはなかったでしょう。
それにグイドの方も、そういう彼女であれば、好きにならなかったに違いありません。
ドーラは、大きなお屋敷の娘ですが、小学校の先生でもあり自立しています。だから、自分の生きる道を自分で選べる強さも持っています。
ただ夢を見せられて夫を選んだのではなく、しっかりとその人となりを見て、心が赴くままを選んだ人なのです。
自立した女性だからこそ
自立した女性だからこそ迷わず、一緒に人生を楽しめる人を選べたし、強制収容所にも自ら赴いたのです。
たとえ強い夫婦愛があっても、夫と子供を連れ去られて泣いて途方に暮れるだけの女性もいます。
彼女はユダヤ系ではないので、行く必要がないにも関わらず、夫と子供と運命を伴にするという決意をしました。
迷いが全くなく行動している、本当に強い女性です。その強さというのは、自分の人生を選びとることが出来る強さなのでしょう。
グイドは妻を助けるために、無謀にも女子収容所の方に探しに行って衛兵にみつかり射殺されてしまいます。