これはフローラもリュカの事を大切に思っているからこそできた事なのです。
大切なリュカという存在に“じこあんじ”という魔法から解き放たれて幸せになってほしい、というフローラの最大級の優しさといえます。
英題のRが示すものとは?
「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(DRAGON QUEST YOUR STORY)」というこのタイトル。
実はこの英題のRは実際では反転して描かれています。
そこに隠された秘密を紐解いていきましょう。
一つ目の意味
RはReal(リアル)の頭文字です。
それを反転、逆の意味にするとVirturl(バーチャル)となります。
この映画は現実と仮想空間を行ったり来たりする映画なのだよ、という一つ目の意味があります。
二つ目の意味
二つ目の意味、これにこそこの作品の真の意味があります。
“R”を反転させた文字はキリル文字の一つで実はこれは「I」と同じ意味を持つのです。
「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」というタイトル通り“あなたの物語”であってリュカの物語なのです。
リュカの話であると同時に、あなた自身のストーリーでもあるという事が隠されています。
そしてYOURとI(あなたと私)というように、これは皆で作っていく物語なのだよという意味も含まれています。
皆で昔ゲーム機を囲んで楽しんだドラクエというゲーム。
“あなたと私”が存在しなければこのドラクエというゲームの楽しさは存在しなかったはずです。
そんな懐かしい思い出を思い起こさせてくれる意味がこの“R”には込められています。
友達や家族とワイワイ言いながら楽しんだドラクエ。
そこにあなたと私のかけがえのない思い出が一人一人違った形で存在するのです。
この英題のRは“あなたと私”という意味を超えて、ゲームをプレイした人の数だけ色々な思い出があっていいのだよという意味と捉えられます。
3DCGが素晴らしい!!
この映画の素晴らしさの一つとして3DCGを使った映像表現の美しさがまず挙げられます。
これはゲームのドラクエでは成し遂げられなかった映像効果の対比となっているのです。
何故、3DCGとして映像化したのか?
アニメで映像表現の素晴らしさはその作品を支える要となります。
3DCGとする事で、まず観客を物語の世界に引き込ませる事ができるのです。
冒頭のゲーム画面で始まる映像との対比ともなり、観客の心を鷲掴みにできる非常に効果的な演出といえます。
声優もお見事の出来映え
「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」では主人公のリュカの声を俳優の佐藤健さん、ビアンカを有村架純さん、フローラを波瑠さんが演じています。
ゲームを映像化する事で、原作では成しえなかった“登場人物への感情移入”というものが可能となりました。
特にリュカの声を演じた佐藤健さんには「リュカのヘタレさなどが良い!」と共感の声を呼んでいるようです。