実際にドイツ軍は脱走した捕虜の確保に7万人の兵を動かしたといわれています。
前線で戦う兵士を手薄にし、逃げた捕虜の確保に人員を増やす事でドイツ軍がこの戦いに負けるよう仕向けた作戦だったのです。
脱走は軍人の義務であるから
映画の中の台詞にも出てくるように、脱走は軍人の義務であるといえるからです。
何故、義務なのでしょう?
それは前線で戦う事こそ、兵士としての誇りだという概念がその当時人々の頭の中にあったからです。
捕虜として、収容所で捕まっている場合ではなく、前線で戦う事、そこに重きをおく考え方が根強かったからといえます。
兵士として戦う事こそ、そこに誇りのようなものがあったのです。
ヒルツの情報収集は役立ったのか?
独房王ヒルツは収容所仲間であるバートレット達から外の様子がどうなっているのか、情報収集を頼まれます。
ヒルツの情報収集はこの壮大な集団脱走計画に役立ったのでしょうか?
その部分に迫っていきます。
ヒルツの情報収集はずばり役立った!!
ヒルツに任せられた依頼は二つでした。
森の向こうに何があるのか?最寄りの町や駅までの距離と道筋を調べる事、この二つです。
ヒルツのこの二つの情報収集は、ずばりいって成功したといえます。
何故成功なのでしょう?
それぞれの移動手段は違ったものの、この二つの情報収集があったからこそ汽車に乗るルートを選んだ者は町まで出られたのです。
そして厳しい監視の目をかいくぐりながら、駅まで行って汽車に乗る事が出来たといえます。
仲間の死がヒルツの心に火を付けた
トンネルの存在がドイツ軍側に見破られてしまった事で、絶望したアイブスは柵に駆け寄り銃殺されてしまいます。
この仲間の死こそ、最初は情報収集の依頼を断ったヒルツが依頼を承諾するきっかけとなったのです。
ヒルツだけでなく、他の捕虜の仲間の心にも火を付け、団結心を更に強める大きな出来事となりました。
だからこそ、ヒルツは情報収集に力を入れ、見事に情報を手にする事に成功し、その情報を作戦に役立てたといえます。
壮大なヒューマンドラマ
戦争という悲惨なテーマを用いつつ、その中で数々の人間ドラマが描かれているのがこの「大脱走」の魅力です。