ドアに張り付けられていた割りばしは、ショーンが貼り付けたのではないでしょうか。
ケイトの人となりを表している
少々深読みをすると、割りばしはケイトの人となりを表しているようにも感じます。
アメリカでは割りばしを、機能的で無駄がないと考える人もいるようです。
まるでケイトの人柄を示しているようです。
この他にも、ニックとサファリスタイルで食事をする際も割りばしを使用して遊んでいました。
割りばしを登場させることで、マンハッタンという多国籍な土地がうまく表現されています。
人生の料理本の意味
劇中で完璧な料理を生み出していくケイトですが、自分の人生は「手際よく生きて行けない女性」として描かれています。
彼女が欲していた人生の料理本は、観る者に大きなメッセージを投げかけていました。
セラピーが示すもの
冒頭でケイトはカウンセリングを受けていました。
オーナーがセラピーを受けないとクビだっていうの
引用:幸せのレシピ/配給:ワーナー・ブラザース
上記のセリフが示すように、彼女はなぜ自分がカウンセリングを受けなければならないのか気がついていないのです。
完璧主義者であるケイトは自分の生き方にゆとりがなく、自分が張り詰めた糸の上を歩いていたことのに気がついていなかったのでしょう。
一見すると完璧主義者は、なんでもこなす器用な人物に観えます。
しかし一度人生にヒビが入ると、脆く崩れやすいのです。
完璧に生きてきたケイトだから失敗が怖い
全て自分の理想通りに振舞い、完璧な道を進んできたケイトにとって、自分の思い通りにいかない状況は想定外の出来事だったでしょう。
私の総てよ
ほんの一部さ
引用:幸せのレシピ/配給:ワーナー・ブラザース
上記のセリフからもわかるように、ケイトにとって人生はとても幅の狭いものでした。
いいかえれば敷かれたレールの上を完璧に歩いてきたのでしょう。
ケイトの心が、敷かれたレールから抜け出したいと感じた時、彼女はどうしていいか混乱したのです。
また同時に不安を感じてしまったのでしょう。
人生の料理本はない
人生のレシピが欲しい、そうすれば失敗しない
自分の作ったレシピが一番
引用:幸せのレシピ/配給:ワーナー・ブラザース
上記はセラピストとのやり取りですが、これは誰しもが一度は思うことかもしれません。
人生には失敗がつきものです。
自分がどうしようかと迷った時に、ケイトは失敗したくないという気持ちが強かったのでしょう。
人生に失敗したくないからこそ、人生を指示してくれる料理本が欲しかったのです。
人生の料理本とは、自分の人生を失敗しないための指南書と言い換えることが出来るのではないでしょうか。