六兵衛はエミに戦国時代の北条家の姫の姿を重ねていたようです。「姫」と呼ぶあたりは尊敬と親愛の表れでしょう。

エミの幸せは弁護士としての成功と亡き父親との再会と、六兵衛は自ら定めて天国でも動き回ったのでしょう。

宝生エミは、ひらかなで書くと「ほうしょう・えみ」六兵衛は北条(ほうじょう)氏の家臣でした。

エミと北条氏との関係はないようですが、呼び方は似ています。

シナモン吹きかけたエミには真犯人を裁判員全員の前で立証する自信があった

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シナモンは重要なキーアイテムで幽霊が見える条件のひとつです。

エミが真犯人鈴子にシナモン粉末を浴びせた目的は、被害者の風子と鈴子を対面させるだけだったのでしょうか。

鈴子と風子はよく似ているので見た目には判断がつき難く、サングラスで隠されるとどちらが鈴子かわからないくらいです。

法廷に来たのが風子であれば、ハーブ栽培にも詳しいのでシナモンをかけなくても幽霊が見える可能性が高いと思われます。

鈴子ならシナモンで初めて幽霊が見えるので驚くでしょう。エミはシナモンで鈴子の存在を法廷全員に知らしめたとも考えられます。

粉末をメガネの上からかけられ、サングラスを外した時、色眼鏡を外すと真実が良く見えるでしょうとエミ声が聞こえてきそうです。

食べたくても食べられない幽霊といつでも食べられる現世の人間

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映画の中で、食べるシーンが頻繁に出てきます。食べることを通して生きることはこの映画のテーマのひとつだと思われます。

ファミレスでの食べられない幽霊六兵衛の無念さ。インド料理の好きな小佐野が食事を邪魔されて憤慨するところが印象的です。

食べたくても食べられない幽霊と、いつでも食べられる現世の人間はどちらが生きることを真摯に捉えているのでしょう。

弁護士事務所のボス速水は、皮肉にも糖質の高いお菓子やお寿司を夜中に食べ過ぎて死んでしまいます。

死後もなおラーメンが食べたかったと後悔していますが、彼はすでに食べたくても食べられない幽霊になっているのです。

生きているから食べられる、食べるから生きられる、食べることと生きることには、深い関連性があります。

幽霊が見えなくなって幸せを手に入れたエミはひとりではない

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風貌は少々怖いですが、幽霊六兵衛は幸せを運ぶ天使だったのかもしれません。

公安局の段田や、急死した速水にしても、あらためて考えると現世の人間にやさしい「ステキ」な人ばかり。

エミはやさしい天使たちに救われたのです。

六兵衛はエミと別れるとき、幸せになるためのヒントを与えてくれました。