自分は頭が良いからなんでもできると勘違いするのに時間はかからなかったと思います。

それ故に自分が決めたことを曲げ、家に帰るなんて選択をできるほど大人になりきれなかったのでしょう。

幸福への好奇心

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クリスは旅の中で「幸福とは何か」を見つけようとしていました。

この幸福への好奇心は誰よりも強く、サバイバル生活を実際にしてみるほどです。

そんな好奇心があるのにも関わらず、幸福の探求をやめて帰ることはできるでしょうか?

何があっても中途半端に投げ出すことは出来るはずがありません。

自分は賢いと思うプライドや好奇心、行方をくらませた負い目から、クリスは家に帰る選択肢を選べなかったのです。

では、そこまでして知りたかった「幸福とは何か」を、クリスは最後に知ることができたのでしょうか?

手帳の一文の真意とは

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クリスは死ぬ間際に書いた一文で自分の名前をまた元の名前で名乗っています。

彼は死の直前に何を思い元の名前で文を残したのか、また「幸福とは何か」は知ることができたのでしょうか?

何度もいいますが、クリスは賢いです。

そのため「幸福とは何か」を考えた時、一般的に「幸福」と言われていることを排除してみようと試みます。

誰もが思いつくであろう「お金を持っている」を一番初めに寄付という形で無くしてみました。

その次は「生活環境が整っていること」を捨て、最終的に「人との関わり」から距離を置きます。

そして、気づきます。

「お金を持っていない」「生活環境が不自由」なことには耐えられた。

ですが、「人との関わり」がないことには耐えられなかったのです。

これがクリスが最後に伝えたかったことで、原作者、映画監督が伝えたかったことでしょう。

そのため、最後に気づいたクリスは自分の答えを書き残します。

「Happiness is only real when shared」
「幸福が現実になるのは誰かとわかちあった時だ」

引用:イントゥ・ザ・ワイルド/配給会社パラマウント・ヴァンテージ

そして、人との関わる幸福を知ったクリスは名前を変える前の「クリス・マッカンドレス」に戻します。

しかし、結論を出したクリスにもう帰るだけの体力は残されていませんでした。

最後に

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この映画はバットエンディングといわれがちですが、そんなことはありません。

クリスは最後、生涯をかけて答えにたどり着いています。

しかし、残された家族は映画を見ている私たちの目線とは違います。

クリスの母にも取材していた原作者は最後に母の言葉を載せています。

原作ではクリスが死んだ場所にクリスの両親がやってくる場面があります。

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