その自信は現実世界では持てないものでした。マーサにオタク好きを公表されても、やはり現実世界でやっていく自信はありません。
マーサとは愛し合えているし、自分は『ジュマンジ』の世界では英雄だし、スペンサーにとって住み心地がいいのはこの世界なのです。
結局最後には自分を納得させるようにブレイブストーン博士に別れを告げますが、これがゲーム機を壊すシーンへとつながります。
『ジュマンジ』のゲーム機を壊したのは…
後ろ髪を引かれつつもスペンサーは現実世界に戻りました。そこで『ジュマンジ』特有の太鼓が響く「危険サイン」を聞き取ります。
4人はそれを聞いた様子の次のシーンでは、ゲーム機を壊していました。そのゲーム機を壊していたのは…?
ゲームを破壊したのはスペンサーではない
『ジュマンジ』のゲーム機を破壊したのは、スペンサーではなくフリッジでした。
確かにゲーム内のフリッジは4人の中で最も自分らしくいられなかったキャラクターです。常に不満を言い続けていました。
またナイジェルが再び現れ、帰還を促したときには我先に帰還させるよう願います。
つまりフリッジにはゲーム機を破棄する強い動機があったので、スペンサーがゲーム機を壊したわけではないのです。
スペンサーは『ジュマンジ』の世界に戻りたい
現実世界に戻ったスペンサーが、フリッジとベサニーの3人で歩いているとき、ベサニーに最近何か面白いことがあったか聞かれます。
ないよ。何にも思いつかない。
引用:ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル/配給:ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント
スペンサーにとって『ジュマンジ』の世界は刺激的な世界でした。
現実世界で自信を持って生活はできていますが、ゲームの世界に比べて刺激がありません。
この発言からも、半分ゲームの世界に戻りたいと思っているスペンサーの様子がうかがい知れます。
『ジュマンジ/ネクスト・レベル』への布石だった?
『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』でも映画興行は好調だったため、続編も製作されています。
その続編への布石がこの「ゲームを破壊するシーン」には込められているのです。
破壊に使ったボーリングに描かれた「RHINO」とサイの絵柄
『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』を象徴する動物の1つにサイがいます。
実はこのサイはフリッジがゲームを破壊するために落としたボーリングの球に描かれているのです。
このボーリングのメーカーはブランズウィッグというメーカーで、商品名は「RHINO」、日本語訳すると「サイ」になります。
つまりゲーム機を破壊しておきながら、本作登場のサイを画面に映すことで「まだジュマンジは終わらない」ということを示唆していたのです。
『ジュマンジ/ネクストレベル』でスペンサーがゲームを修理する
結局スペンサーはゲームの世界が忘れられませんでした。『ジュマンジ/ネクストレベル』でゲームを修理していしまいます。
この事実からも、スペンサーがスキルを持つブレイブストーン博士を忘れられなかったことが理由付けされます。
また「RHINO」のボーリングの球が、続編を示唆していたことも明らかです。