そして20世紀の場合には世界的に有名になった「ノストラダムスの予言」によって映画の世界に限らず世界の終末を描いた作品が多くなっていたのです。

「アルマゲドン」と「ディープ・インパクト」の違い

この「アルマゲドン」は「ツイスター」が久々にパニック映画としてはヒットしてことを受けて作られたということ。

ですが、「ツイスター」は竜巻を扱ったものであり隕石衝突や核爆発などのように地球の内部までがダメージを受ける規模のものではありませんでした。

「アルマゲドン」の少し前に公開された「ディープ・インパクト」では「アルマゲドン」と同じく地球に隕石が衝突する物語が描かれます。

徹底的に娯楽を追求した「アルマゲドン」

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似たような設定でしたが、「アルマゲドン」が「ディープインパクト」と決定的に違う点。

「アルマゲドン」が隕石を舞台に格闘する男たちの活躍を主題に描いていたのに対し、「ディープ・インパクト」では隕石衝突の運命にさらされた人たちがその瞬間をどう迎えるか、ということに焦点が当てられていることです。

「アルマゲドン」は正直にいうと「そんな計画ありえないだろ!」と素人でも突っ込みたくなるような不可能な作戦をマッチョな男優たちが泣きのドラマを加えながら実行します。

目を離さずにはいられない怒涛のハプニングの連発という展開によってなんだかんだいいながら観客を惹きつけて離しませんでした。

まさに何も考えずに楽しめる王道娯楽映画です。

そして最後は地球は救われ、ヒロインも恋人と結ばれて大円団。主演のブルース・ウィリスはカッコよく使命を果たして命を落とし、泣き所もばっちり押さえていました。

まあ批評家受けはお察しください。

ヒューマン・ドラマ的な「ディープ・インパクト」

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それに比べて「ディープ・インパクト」はディザスター映画ではありますがヒューマンドラマの傾向が強い作品でした。

人としての在り方や生き方を考えさせられ映画としての完成度も高いものでしたが、興行的には「アルマゲドン」が圧勝する結果となりました。

「アルマゲドン」が多くに観客に支持された理由

ストレートな超娯楽大作が観客に支持されたのには理由があります。

終末思想が影を落とす中ハッピーエンドが歓迎された

先に少し述べましたが、「アルマゲドン」が公開された1998年頃は終末思想が存在感を増していた時期で、半ば本気で1999年に地球が滅びると考えている人たちも少なからずいました。

悲壮ムードが漂う世の中で、一時でもそれを忘れて夢中になれ、晴れやかな気分になれるハッピーエンドが歓迎されたのです。

カタルシスが得られるクライマックス

ブロマイド写真★『アルマゲドン』宇宙服の5人/ウィル・パットン、ブルース・ウィリス、マイケル・クラーク・ダンカン、ベン・アフレック、オーウェン・ウィルソン

また、「アルマゲドン」ではヒロインのりヴ・タイラーの父・スティーブン・タイラーがヴォーカルを務める大御所ロックバンド、エアロスミスが担当した主題歌「I Don’t Want to Miss a Thing」が印象的に使用されていました。

「I Don’t Want to Miss a Thing」はドラマティックなパワーバラード。サビの盛り上がりはいかにもハリウッド大作にふさわしい壮大さを持つ曲です。

劇中で主人公たちは隕石での過酷な任務を完遂しましたが、仲間は何人も失われました。

地球から出発する際に乗組員皆で並んでスペースシャトルに向かいますが、それと同じ構図で帰還した時の乗組員たちの姿が映し出されます。

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