その後アメリアは救急車を手配しました。
救急車はリンカーンのために呼んだのかもしれませんが、当然玄関で倒れているセルマやチェイニーも同様に救助されると見られます。
武器や襲われた状況、救急車の手配から考えると、二人は生存している可能性が高そうです。
原作『ボーン・コレクター』では襲われていない?
原作『ボーン・コレクター』が人気のあった作品だったので、本作の映画化が進められました。
そこで原作と映画の状況を比べると、映画本作とは大きく変わっているのが分かります。
原作でセルマは男だった
映画内で看護師のセルマは女性です。しかし、原作のセルマは名前はトム。性別は男です。
性格や作品内での役割は変わりません。常にリンカーンを心配し、鼓舞する役割を演じます。
しかし性別が大きく違う点で、原作との設定が大きく変わりました。
その結果なのか、セルマとトムの結末は全く反対のものになっています。
セルマは襲われ、トムは襲われなかった
セルマはリチャードに襲われて、腹部をナイフで刺されました。
しかし、原作でトムはリチャードに襲われなかったのです。
襲われてないからにはトムは死んでいません。つまり介護士は生きているのです。
そうなると、いよいよセルマのラストが分からなくなってきます。
監督がDVD特典映像ですべてを語っていた
実はセルマとチェイニーの最後がどうなったのかについて、監督のフィリップ・ノイスが語っています。
語られたのは映画内ではなく、DVD特典映像に収められた監督インタビューです。
一体二人の生死について、監督はどう考えていたのでしょうか。
実は二人の結末についてはかなり迷っていた…
特典映像内で監督フィリップ・ノイスはこのように語っています。
最後で一名をとりとめた姿を見せようとかとも思ったが、ライム(リンカーン)が生き残っただけでもできすぎなのに、そこまでやるのはやりすぎと思ってやめた
引用:ボーン・コレクター映像・音声特典/販売元:ソニーピクチャーズエンターテイメント
監督の発言から、セルマとチェイニーが死んでいることが分かります。
やはり原作とは大きく違う設定に、かなり迷っている様子もありますが結局二人は死んだのです。
監督がそう言うのであれば間違いありません。
ライム(リンカーン)が生き残っただけでもやりすぎ
そうなると、なぜ二人を死なせる必要があったのかが気になります。
監督は、リンカーンが生き残ることでも十分と考えていたようです。
確かに狂気的な殺人者の本を元に殺人を犯してきたリチャードは、最後があっけないイメージがあります。
作品内容として、セルマもチェイニーも殺されないであれば、確かにあっけなさに拍車がかかりそうです。
二人が死んだ設定に代えられたのは、監督の映画への思いからでした。