久利生は、交通事故のドライバー徳本の証言を信じていたので、必ず真実を追求すると覚悟を決めていたのです。
検事として、三城紗江子はなぜ死に追いやられたのかを確認する気持ちは人一倍強かったと思われます。
雨宮の心情の変化
雨宮は、狙われていても諦めない久利生の姿勢を見て、検事としてのあるべき姿を改めて確認したのでしょう。
相手が大使館ということで捜査を諦めていた自分を奮い立たせ、婚約を保留していた相手のコネまで使おうとしたのです。
内心では、今もなお好意を寄せている久利生への思いがさらに強くなったのかもしれません。
異文化交流と捜査の関連性
ペタンクや食文化の交流、独立パーティへの潜入など、危ない橋を渡りながらの捜査で事件の全貌が見えてきます。
検事たちの連係プレイで、大阪難波支部が追っていた恐喝事件と城西支部が追っていた交通事故との接点もわかってきたのです。
独立記念パーティに潜入してわかったこと
久利生と雨宮がネウストリアの独立パーティに潜入して出会った人たちは、異文化交流を通じて知り合ったネウストリア人でした。
久利生は、独立パーティで司会をするカッセルを見てペタンクで知り合ったことを思い出します。
ペタンクで交流した時に参加した外交員カッセルは、別れるときに何かを伝えようとしていました。
カッセルは、大使館のナンバー2ヴェルネが、何らかの犯罪にかかわっていることに気付いていたと思われます。
麻木に写真を見せられたことで、コールマンが事故とかかわっていることを知っていたのでしょう。
久利生と雨宮が不法侵入で捕まった時に、尋問したの男ヴェルネがビデオに写っていたことも確認できました。
そして、尋問の時に現れて助けてくれたのは駐日大使です。彼はレストランでソーセージの話をした男でした。
食とスポーツでの交流から、ネウストリア人と良い関係ができたことで、事件の全貌が明らかになってきたのです。
二碕会とヴェルネは違法薬物取引だけでなく三城紗江子の口封じも狙っていた
二碕会と大使館の関わりが判明する決め手になったのはビデオ映像でしたが、雨宮にとって違法薬物取引については想定外です。
ヴェルネと暴力団員との違法薬物取引に気づいたのは、暴力団壊滅を狙っていた難波支部にいる雨宮の検事としての勘でした。
三城紗江子の口封じをしようとしたコールマン。外交官ヴェルネと暴力団二碕会の癒着。2つの事件が大使館でつながりました。
ネウストリアとの交流を続ける久利生が襲われたのも、事件の発覚を恐れてのヴェルネの仕業だったのでしょう。
一方、ネウストリア公国大使館では、駐日大使やカッセルが内部捜査を始めたことで事件は解決に向かいます。
ネウストリア公国大使館から見た異文化交流
ネウストリア公国大使館は、久利生たちの捜査をどんな目で見ていたのでしょうか。
ペタンク交流後の外交官の表情や、私服で外出する大使の考え、大使館としての交流の意味を考えてみました。
ネウストリア駐日大使が私服で外出していた理由
ネウストリアの駐日大使は、なぜ私服でレストランに行ったのでしょうか。
大使館内で食事はできるはずなので、わざわざ外食をしかも私服でする必要があるとは思えません。
大使は、日本人との触れ合いを望んでいたのだと考えられます。